2025-04-18 コメント: 1件 ▼
自民党青年局が石破首相に提言 「参院選狙いのばらまき政策」に慎重姿勢求める
「ばらまき合戦は信頼失う」自民青年局、石破首相に懸念と提言
自民党青年局が4月18日、石破茂首相(党総裁)に対して、現金給付や減税の拙速な実施に慎重な姿勢を求める提言を手渡した。物価高やトランプ米政権による関税強化を受け、与野党からは早急な経済支援を求める声が高まっているが、青年局は「夏の参院選を見据えた“ばらまき合戦”と受け取られかねない」と警戒感を示した。
青年局が指摘「信頼を失う短絡的政策」
提言の柱は、「選挙目当ての短期的な政策は、かえって政権への信頼を損ねる」という強いメッセージだ。青年局は、「その場しのぎの対策は、政権政党としての責任を果たす姿勢とは言えない」として、将来世代への責任を見据えた慎重な判断を訴えている。
中曽根康隆・青年局長は「給付や減税が選挙対策だと受け取られれば、有権者の政治不信を助長するだけだ」と語る。提言では、政府が検討している追加給付や減税措置について、「財源の裏付けと、国民への丁寧な説明が不可欠」としている。
提言のポイント
青年局の提言には、以下のような内容が盛り込まれている。
- 現金給付や減税については、「選挙目当て」と受け止められぬよう慎重に。
- 物価高対策は、2024年度補正予算と2025年度本予算の執行を加速し、その効果を見極めた上で次の手を判断すべき。
- 米国の関税強化に関しては、交渉の行方や国民生活への影響を見極め、丁寧な説明を。
- 国民が政策を理解し納得できるよう、政府の説明責任と情報公開を徹底。
- 政策決定プロセスの透明性を高め、党内外の信頼を確保。
- 首相自身が「自分の言葉」で国民に語りかける重要性を再確認。
石破首相「唯我独尊にならぬように」
提言を受け取った石破首相は、「青年局の真摯な声を政策にしっかりと反映していく」と応じた上で、「我々が発信する言葉がどう受け止められるかを常に考え、独りよがりにならないようにしたい」と語った。さらに、「少数与党の立場は難しいが、だからこそ一層の説明と誠実さが求められる」と強調した。
選挙イヤーに問われる「信頼」と「中身」
今夏の参院選を前に、政権の経済対策が選挙目当てだと映れば、むしろ逆風になりかねない。自民党青年局の動きは、政権与党が「見せかけの即効性」よりも、「持続的な信頼」をどう築くかが問われていることを象徴している。