2026-07-21 コメント投稿する ▼
福井県議会閉会 副知事に大瀧洋氏・核燃料税引き上げ・新幹線意見書可決
2026年7月21日、福井県議会が本会議で閉会した。鷲頭美央副知事の後任として総務省出身の大瀧洋氏(45)を副知事に選任したほか、核燃料税を引き上げる条例案や282億円の一般会計補正予算案を可決した。北陸新幹線の小浜・京都ルートによる早期認可・着工を求める意見書も可決され、石田嵩人知事体制が本格的に動き出す節目となる議会となった。核燃料税の増税により、年間税収は前年度比49億円増の約192億円を見込む。
大瀧洋氏を副知事選任 県政初の女性副知事・鷲頭美央氏の後任に
福井県議会は2026年7月21日の本会議で、鷲頭美央副知事の後任として総務省出身の大瀧洋氏(45)を選任する人事案に同意しました。
大瀧氏は秋田県出身で、東京大工学部卒業後の2003年に総務省へ入省しました。過疎対策室長や内閣府の地方創生推進事務局参事官などを歴任し、直近は内閣官房地域未来戦略本部事務局参事官を務めていました。
山形県の総務部長や京都市への出向経験も持ち、地方行政に精通した人材として石田嵩人知事が起用を決めました。任期は2026年7月27日から4年間です。
大瀧さんは地方創生の専門家と聞いた。福井の課題を正面から受け止めてほしい
前任の鷲頭美央氏(46)は2026年7月26日付で退任し、総務省に復帰する予定です。鷲頭氏は福井県政史上初の女性副知事として知られていました。
大瀧氏には地方創生の豊富な経験に加え、原子力政策が重要課題となる福井県ならではの行政課題への対応が早速求められます。副知事就任を通じて石田知事との連携によりどのような県政運営が展開されるかが注目されます。
核燃料税を大幅引き上げ 年間税収は前年度比49億円増の約192億円へ
本会議では、関西電力の原発が集中する福井県の独自課税である核燃料税を引き上げる条例案も可決されました。核燃料税は2026年11月に更新時期を迎えるため、今議会での条例改正が必要でした。
改正の内容は、原子炉に入れた核燃料に課税する「価額割」を現行の8.5%から9.0%へ、原子炉の熱出力に応じて課税する「出力割」を1,000キロワットあたり年20万4,800円から26万円へ、5年を超えて保管される使用済み核燃料に課税する「搬出促進割」を1キログラムあたり年1,500円から2,000円へとそれぞれ引き上げるものです。
この改正により、核燃料税の年間税収は前年度比49億円増の約192億円を見込んでいます。
原発を受け入れてきた分の見返りとして核燃料税の増収は歓迎だが、使いみちを住民に分かりやすく公開してほしい
核燃料税は、原発の恩恵を地域に還元するための仕組みとして機能してきた税制です。今回の引き上げは県内の社会インフラ整備や地域振興の財源確保にも寄与するとされています。
なお今議会では、関西電力が県内全原発の敷地内に設置を計画している乾式貯蔵施設の事前了解をめぐる議論も続いており、石田知事は「白紙」とコメントするにとどまり、判断の時期を明言していません。
北陸新幹線・小浜京都ルートの早期認可・着工を求める意見書を可決
本会議では、北陸新幹線の敦賀以西について、小浜・京都ルートによる早期の認可および着工を求める意見書も可決しました。
与党整備委員会は直前の2026年7月15日に、小浜・京都ルートのうち京都市内の駅位置をJR桂川駅近くとする「桂川案」(小浜・桂川ルート)を正式決定したばかりです。国土交通省の試算によると、桂川案の概算建設費は物価上昇を加味すると最大5兆5000億円に膨らむ見通しで、工期は26年と見込まれます。
北陸新幹線が早期に着工されれば福井の活性化につながる。ただし5.5兆円の建設費の地元負担割合が懸念だ
同ルートが実現すれば、金沢や福井から京都まで現在より23分、新大阪まで45分の時間短縮が期待されています。一方、京都市は市財政や地下水への影響など5つの懸念を示しており、課題解消に向けた沿線自治体との協議はなお続いています。
282億円の補正予算も可決 石田嵩人知事体制が本格始動
本会議では石田嵩人知事が提案した一般会計補正予算案282億円も可決されました。
今回の補正予算には石田知事が自らの政策を本格的に反映させた内容が盛り込まれており、知事体制が実質的に本格始動する予算と位置付けられています。
新幹線の意見書も補正予算も可決されたが、物価高で苦しむ県民生活への直接的な支援策がどれだけ含まれているか確認したい
核燃料税の引き上げによる増収、副知事の刷新、北陸新幹線延伸に向けた国への働きかけと、福井県政は複数の重要局面を同時に迎えています。
乾式貯蔵施設をめぐる判断を含め、石田知事が今後示す方針が県のエネルギー政策と地域振興の方向性を大きく左右することになります。
大瀧新副知事と石田知事のコンビで福井がどう変わるか注目している。原子力行政の難題にどう向き合うかを見ていきたい
今回の議会を通じて、福井県政は原子力行政・交通インフラ・地方創生という複合的な課題に向き合う姿勢を明確にしました。
まとめ
- 福井県議会は2026年7月21日に閉会し、副知事に総務省出身の大瀧洋氏(45)を選任した。任期は2026年7月27日から4年間。
- 前任の鷲頭美央氏(46)は7月26日付で退任し総務省に復帰。県政初の女性副知事として知られた。
- 大瀧氏は過疎対策室長や内閣官房・内閣府での地方創生担当を歴任した地方行政のスペシャリスト。
- 核燃料税の引き上げにより年間税収は前年度比49億円増の約192億円を見込む(価額割・出力割・搬出促進割をそれぞれ引き上げ)。
- 核燃料税は2026年11月に更新時期を迎えるため、今議会での条例改正が必要だった。
- 北陸新幹線・小浜京都ルート(桂川案)の早期認可・着工を求める意見書を可決。概算建設費は最大5兆5000億円、工期26年の見通し。
- 一般会計補正予算案282億円も可決し、石田嵩人知事体制の政策が本格的に動き出す。