2026-04-08 コメント投稿する ▼
高市総理、令和8年度予算成立を報告 - 経済対策と中東情勢への対応を詳述
予算は参議院で可決され、成立したが、年度内成立には至らなかったことについて、総理は「残念」としつつも、関係者の尽力により国民生活への支障リスクを最小限に抑えられたとの認識を示した。 総理は、「原油及び石油製品の日本全体としての必要な量は確保されており、直ちに供給途絶が生じることはない」と断言し、国民生活への影響がないよう万全を尽くす姿勢を示した。
新年度予算「責任ある積極財政」で始動
令和8年度予算は、「責任ある積極財政」を基本方針に掲げ、経済再生と国民生活の安定を目指す内容となっている。予算編成においては、民間や地方自治体の取り組みを後押しするため、政府予算の予見可能性を高める観点から、必要な予算は可能な限り当初予算で措置する「予算編成改革」が第一歩として進められた。
具体的には、経済・物価動向を適切に反映させるため、診療報酬や介護報酬の改定、官公需の見直しなどが実施された。さらに、子ども・子育て支援、GX(グリーン・トランスフォーメーション)、AI・半導体、防衛力強化といった重要政策分野に予算を大胆に増額配分し、財源を確保して複数年度で計画的に取り組む方針が示された。また、予算全体のメリハリ付けや新たな財源確保により、「高校無償化」や学校給食費の負担軽減といった政策についても増額措置が講じられた。
その結果、一般会計予算の総額は122.3兆円と過去最大規模となった。一方で、新規国債の発行額は2年連続で30兆円未満に抑えられ、公債依存度も低下させており、「強い経済」の実現と「財政の持続可能性」の両立を図ったとしている。総理は、この予算を通じて、全国どこに住んでいても安全で、必要な医療や教育、雇用機会が確保される社会の実現を目指す考えを強調した。
物価高対策、経済対策の進捗と早期執行へ
会見では、昨年11月に取りまとめた経済対策及び令和7年度補正予算の執行状況についても報告された。ガソリンの暫定税率が廃止され、電気・ガス料金の支援が実施されたほか、重点支援地方交付金や「物価高対応 子育て応援手当」も多くの自治体で開始されている。
また、赤字の医療機関・介護施設への支援パッケージや保育士等の処遇改善策も進められており、4月末時点で経済対策に盛り込まれた事業や施策の約9割が国民に利用可能となる見込みだという。政府は、これらの対策を着実かつ迅速に執行するとともに、令和8年度予算についても早期の執行を図る方針だ。
中東情勢激化、原油・重要物資の供給確保に全力を
中東情勢の緊迫化を受け、原油価格の高騰に対する緊急措置も講じられている。基金残高を活用し、ガソリン、軽油、灯油などの価格抑制策を実施した結果、ガソリン価格は一定程度低下した。今後も原油価格高騰が継続する場合に備え、1兆円超の基金規模を確保しており、必要に応じて令和8年度予算の予備費も活用する。
石油の供給確保においては、約45日分の石油備蓄放出を決定し、IEA(国際エネルギー機関)による国際協調備 يست出を主導した。原油の代替調達にも注力しており、ホルムズ海峡を通らないルートでの調達を進めている。特に米国からの調達拡大により、5月には過半を超える代替調達が見通せる見込みだ。日本全体として必要な量は確保されており、約8か月分の石油備蓄と合わせ、年を越えての石油供給確保の目途がついた。
さらに、流通の目詰まり対策として、医療・交通などの重要施設への燃料油供給を優先し、元売事業者への直接販売を要請した。エネルギー源以外の重要物資についても、化学製品、医療関連物資、食品包装材などの安定供給確保に取り組んでいる。厚生労働省と経済産業省が連携し、サプライチェーン全体を把握して対応を進めており、医療機器の滅菌に必要なガスなどの流通段階での目詰まり解消にも成功した。総理は、「原油及び石油製品の日本全体としての必要な量は確保されており、直ちに供給途絶が生じることはない」と断言し、国民生活への影響がないよう万全を尽くす姿勢を示した。
記者との質疑応答
会見では、記者からの質問に対し、総理が様々な見解を示した。
年度内予算成立に至らなかった点については、1月の衆院解散が原因との指摘もあるが、総理は「衆参ともに大変なご協力をいただいた結果、かなり早く成立の日を見た」と感謝を述べ、国民生活への影響を最小限に抑えられたことを評価した。
エネルギー節約要請については、足元の状況を把握しつつ、「長期化も見据え、あらゆる可能性を排除せずに、臨機応変に対応していく」と述べた。
補正予算編成については、「現時点で、今すぐに補正予算の編成が必要な状況とは考えておりません」とし、令和8年度予算の予備費活用で対応する考えを示した。
イランとの首脳会談については、「準備を進めている」と述べるにとどまった。
トランプ前大統領の発言には「逐一コメントはしない」としつつ、関係国との連携による外交努力の継続を強調した。
記者団への取材対応が減少しているとの指摘に対しては、情報発信の多様化に言及し、「国民の皆様の知る権利を保障する重要な役割」を担う報道機関への敬意を示しつつ、SNS等の活用も有効であるとの認識を示した。
国会審議の重要性については、「国権の最高機関であり、主権者の代表が集まる場所。呼ばれたらしっかり説明し、問いに答えるのが内閣の責務」と改めて強調した。