2026-03-30 コメント投稿する ▼
「参院の怖さ」に直面、高市1強に生じたほころび 政権運営に影響は
今回の予算案の年度内成立断念の背景には、国会、特に参議院における「数の力」だけでは物事が進まない現実があります。 3月30日の参議院予算委員会では、高市首相が当初こだわっていた「年度内成立」の厳しさが浮き彫りになりました。 これは、首相が掲げる「年度内成立」が参議院側から見て非現実的であることを、事実上突きつけた形と言えるでしょう。
予算成立断念、揺らぐ「高市1強」
2026年3月30日、高市早苗首相は、当初予算案の年度内成立を断念せざるを得ない状況に追い込まれました。衆議院で歴史的な大勝を収め、盤石かに見えた「高市1強」体制に、早くもほころびが生じています。この事態は、今後の政権運営にどのような影響を与えるのでしょうか。
「参院の怖さ」という現実
今回の予算案の年度内成立断念の背景には、国会、特に参議院における「数の力」だけでは物事が進まない現実があります。ある党幹部経験者は、首相が「参院の怖さ」を理解していないかのように振る舞ったと指摘しました。この「怖さ」とは、単に参議院で与党の議席数が少ないという状況だけを指すものではありません。
参議院は、衆議院とは異なる独自の判断を示すことがある、という政治的な現実を指しているのです。過去には、2005年に小泉純一郎首相(当時)が進めた郵政民営化関連法案が、衆議院を通過したものの、参議院で造反が相次ぎ否決された例があります。参議院は、時に政府・与党の意向に沿わない動きを見せ、法案成立のプロセスを難しくさせる力を持っているのです。
政権の認識と参院側の温度差
3月30日の参議院予算委員会では、高市首相が当初こだわっていた「年度内成立」の厳しさが浮き彫りになりました。首相の最側近とされる木原稔官房長官と面会した後、松山政司・参議院議員会長は記者団に対し、「今年は特に審議時間が短い」と述べました。
そして、野党の理解を得るためには、「暫定予算」の準備を進める方が現実的ではないか、という見解を示したのです。これは、首相が掲げる「年度内成立」が参議院側から見て非現実的であることを、事実上突きつけた形と言えるでしょう。首相側と参議院執行部との間に、事態の認識や進め方における温度差があることを物語っています。
党内基盤への影響も視野に
今回の予算審議の混乱は、単に国会運営上の問題にとどまらない可能性を秘めています。報道によると、背景には派閥の裏金問題などで党勢が低迷している状況があるといいます。この状況は、参議院における自民党の求心力低下にもつながりかねません。
「高市1強」といわれる政権基盤も、党内の足並みが乱れることで、意外な脆さを見せる可能性があります。予算案の年度内成立断念は、首相のリーダーシップや政策遂行能力に対する疑問符を投げかけることになり、今後の政権運営に影響を与えることも予想されます。「数の力」に頼るだけでは、国会運営の厳しさに直面することを示した出来事と言えるでしょう。