2025-07-31 コメント投稿する ▼
陸自霞ケ浦駐屯地の防衛技官が通勤手当を不正受給 約8年間で50万円、停職12カ月の懲戒処分
バスから自転車に変更も申告せず 約50万円を不正受給
陸上自衛隊は7月31日、茨城県土浦市にある霞ケ浦駐屯地に勤務する防衛技官(58歳)が、通勤手当を不正に受給していたとして、停職12カ月の懲戒処分にしたと発表した。不正に受け取っていた金額は約50万円にのぼるという。
防衛省によると、防衛技官は2014年10月から2022年5月にかけて、実際には通勤手段をバスから自転車に変更していたにもかかわらず、それを申告せずにバス通勤を続けていると装って通勤手当を受給していた。
本人は「申告の必要性を理解していなかった」と釈明し、「深く反省している」と述べたという。不正に受け取った手当はすでに全額返納しているとされる。
懲戒処分は「停職12カ月」 長期の不正を重く受け止め
このケースでは、約7年半もの長期間にわたり通勤手当の不正受給が続いていたことが、処分の重さにつながったとみられる。停職12カ月という処分は、公務員の懲戒処分としては比較的重い部類に入る。
防衛省関係者によれば、同省では毎年、通勤経路の確認と手当申請の見直しを行っているが、申告ミスや意図的な不正が発覚するケースが少なからず存在するという。
霞ケ浦駐屯地を管轄する関東補給処の青木誠処長(陸将)は、「誠に遺憾であり、再発防止に努める」とコメントを発表。組織全体の信頼回復に向けて、内部体制の見直しも進める方針だ。
「うっかり」では済まされない? 市民の疑問と厳しい声
不正受給をめぐる今回の事案に対し、市民や有権者からは「申告の必要性を理解していなかった」という本人の弁明に対して疑念を抱く声も少なくない。
「8年も気づかなかったなんて、さすがに通らない」
「バス通勤と自転車通勤じゃ金額全然違うでしょ」
「返せばいいって問題じゃない。信頼が一番大事」
「こういうのが積み重なって防衛予算が無駄遣いに見える」
「公務員の特権意識がまだ根強いのでは?」
防衛省は厳しい目で見られている組織の一つだけに、今回のような公金に関わる不祥事には一層の説明責任と透明性が求められている。
信頼回復には徹底したチェックと教育が不可欠
今回の事案は、個人のモラルだけでなく、組織としてのチェック体制の甘さも問われるべきだ。防衛関連の補給・支援任務を担う関東補給処の中で、なぜ長期間にわたり不正が見逃されたのか、内部監査や申請プロセスのあり方も見直す必要がある。
とくに公務員の通勤手当は、税金によって賄われている。単に「返金したから良し」とするのではなく、再発防止のための職員教育や、通勤実態の定期的な確認、電子申請の厳格化など、制度全体の透明性を高める改革が必要とされる。
防衛省に求められているのは、不祥事の都度の処分ではなく、根本的な再発防止策と、納税者からの信頼を守る姿勢である。