2025-04-02 コメント投稿する ▼
山添拓議員、憲法改正反対を表明 「憲法に基づく政治」の重要性を強調
改憲論に反対する山添議員
山添氏は、改憲論に対して強く反対の姿勢を示し、その中でも自民党などが主張する「緊急事態条項」について批判を展開した。山添氏は、大日本帝国憲法時代の「緊急勅令」を引き合いに出し、その歴史的背景と問題点を指摘した。具体的には、1925年に制定された治安維持法が内閣による「緊急勅令」で強行されたことを取り上げ、その結果として国民弾圧が強化された歴史を振り返った。特に作家の小林多喜二が特高警察の拷問によって命を落としたことを例に挙げ、緊急事態条項の危険性を強調した。
緊急事態条項を盛り込んだ改憲案に反対
山添氏は、現行憲法に緊急事態条項が存在しないことの重要性を述べ、この規定が無いからこそ権力の乱用や独裁体制の確立を防げると指摘した。また、過去の人権侵害や侵略戦争の歴史を踏まえ、議会制民主主義を徹底するために緊急事態条項の乱用を防止することが必要だと主張した。
憲法に基づく政治の実現を訴える
山添氏は、改憲ではなく現行憲法を生かして、平和的な外交政策や社会保障の充実を目指すべきだと強調した。特に大幅な賃上げや選択的夫婦別姓の実現、さらには平和外交への転換が今の日本に必要な課題だと述べ、憲法改正ではなく、憲法に基づく政治を進めるべきだとの考えを示した。
同性婚法制化と人権尊重の強調
また、山添氏と同じく日本共産党の仁比聡平議員も発言し、同性婚を認めない現行民法の規定について言及した。仁比氏は、複数の高等裁判所が同性婚を認めるべきだとする違憲判決を下していることを踏まえ、同性婚の法制化が急務であると主張した。さらに、人権尊重社会を実現するために、性同一性障害特例法の抜本的改正や選択的夫婦別姓の実現を今国会の緊急課題として挙げた。
今後の憲法改正議論の行方
この日の憲法審査会では、山添議員の意見に賛同する声もあれば、改憲に前向きな自民党や公明党などの意見もあり、今後も議論は続くと見られる。山添議員は、改憲案の議論を進めるべきではないとし、憲法に基づく政治が日本の未来にとって重要であることを再確認した。今後も憲法改正を巡る議論がどのように進展するか、国民的な関心が高まる中、慎重な議論が求められる。