2025-11-06 コメント投稿する ▼
神谷宗幣代表が初の代表質問で高市総理に国旗損壊罪創設を要求、日本人ファースト政策を強調
参政党の神谷宗幣代表氏が2025年11月6日午後、参院本会議で初めて代表質問に臨み、高市早苗首相氏に対して「日本人ファースト」政策の実現と日本国国章損壊罪の創設について協力を呼びかけました。 参政党は2025年7月の参院選で14議席を獲得し、代表質問に立てる勢力を確保したことで、神谷代表氏にとって初の代表質問が実現しました。
「日本人ファースト」で反グローバリズムを鮮明に
神谷代表氏は冒頭で、参政党の理念について「国益を守り、世界に大調和をつくること」と紹介しました。特に「日本人ファースト」政策については、「行き過ぎたグローバリズムに歯止めをかけ、反グローバリズムの政策を進める思いを込めたもの」と強調し、参政党の独自路線を鮮明に打ち出しました。
「やっぱり日本人を大切にする政治をしてほしい」
「外国人ばかり優遇されて、日本人が後回しって何なの」
「国旗を大切にするのは当たり前だと思うけどな」
「グローバル化で日本らしさが失われるのは困る」
「参政党みたいにはっきり言ってくれる政党が必要だよ」
神谷代表氏は高市首相氏が目玉政策として取り組む外国人政策について厳しい姿勢を示しました。「政府が明確な方針を定めないまま受け入れを拡大し、国民には不安と不満が広がっている」と主張し、現在の外国人受け入れ政策の問題点を指摘しています。
議員定数削減より外国人受け入れ削減を
注目されたのは、高市首相氏と日本維新の会が進めようとしている衆院議員の定数削減について、「国民が削減すべきと感じているのは議員の定数ではなく、外国人の受け入れの数だ」と直言したことです。これは維新との連立を組む高市政権に対する直接的な異議申し立てとも受け取れます。
参政党は2025年7月の参院選で「日本人ファースト」をキャッチコピーに掲げて選挙戦を展開し、従来の3議席から大幅に議席を伸ばしました。神谷代表氏の発言は、この選挙結果を背景にした有権者の意思を代弁するものとして注目されます。
参政党の外国人政策に関する基本姿勢は、無秩序な外国人受け入れによる国民生活への影響を重視するものです。「外国人総合政策庁」の新設を提案し、受け入れ基準や制度運用の一元管理を主張しています。また、外国人による土地・不動産購入についても厳格な制限を設けることを求めています。
国旗損壊罪で与党との連携を模索
代表質問のもう一つの大きなテーマが「日本国国章損壊罪」の創設です。参政党は2025年10月末に同罪を盛り込んだ刑法改正案を参院に単独提出しており、神谷代表氏は高市首相氏に対して「首相も推進の意向をお持ちと理解している。ぜひ協力して進めていきましょう」と協力を呼びかけました。
現行の刑法では外国の国旗を損壊した場合に適用される「外国国章損壊罪」がある一方で、日本国旗に関する規定がないため、この不均衡を是正することが改正案の狙いです。改正案では、日本を侮辱する目的で国旗を損壊した場合、2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金を科すとしています。
神谷代表氏は記者団に対して「日本の国旗に対してバツを付けたりしながら街頭演説の妨害をしてくる人たち、本当に国家に対する冒涜になりますので、これはもう早めに法制化しよう」と法案提出の経緯を説明しています。
自民党と日本維新の会も連立政権合意書で、来年の通常国会で「日本国国章損壊罪」を制定すると明記しているため、3党が連携すれば衆参両院で過半数に達し、法案成立の可能性が高まります。
参政党の勢力拡大と今後の展望
参政党は2020年の結党以来、着実に勢力を拡大してきました。2025年7月の参院選では14議席を獲得し、非改選議席と合わせて15議席まで伸ばしました。参院では11議席あれば予算を伴わない法案を単独で提出できるため、今回の国旗損壊罪法案が同党初の単独法案提出となりました。
神谷代表氏は「参政党として初の単独法案提出で意義がある」と強調しており、党の存在感向上に向けた戦略的な意図がうかがえます。
参政党の政策の特徴は、「日本人ファースト」を掲げた保守的な外国人政策と、消費税段階的廃止などの減税政策にあります。神谷代表氏は国民負担率の上限を35%にすることを提唱し、社会保険料負担の軽減も訴えています。
また、AI、製造業、サブカルチャーを「勝つ産業」として戦略的支援することを主張し、日本の国際競争力向上を目指しています。
高市政権への影響と野党の反応
今回の代表質問で神谷代表氏が示した姿勢は、高市政権にとって微妙な立場に置かれることを意味します。国旗損壊罪については協力を求める一方で、外国人政策や議員定数削減については厳しい注文をつけており、是々非々の立場を鮮明にしました。
野党からは国旗損壊罪について「表現の自由を脅かす」との指摘も出ていますが、参政党は法案の必要性を強調しています。神谷代表氏は「他国の国旗も、わが国の国旗も、大事にされなければならない。同じように扱うといった至極全うな要求だ」と正当性を主張しています。
参政党の躍進は、従来の政治に不満を持つ有権者層の受け皿となったことが要因とされています。神谷代表氏は「なるべく多くの党の合意を取り付けたい」と述べており、今後は与党との部分的連携も視野に入れた戦略を展開する可能性があります。
今回の初代表質問は、参政党が単なる抗議政党から政策実現を目指す政党への転換を図る重要な節目となりました。高市政権との距離感を適切に保ちながら、独自の政策実現を目指す参政党の今後の動向が注目されます。