2025-07-02 コメント投稿する ▼
山本太郎氏「消費税減税の機会を逃したのは野党」 野田佳彦氏に指導力不足を痛烈批判
「リーダーシップ不足でチャンスを逃した」山本太郎氏が野党第一党を追及
参議院選挙公示前日の7月2日、日本記者クラブで行われた党首討論会の場で、れいわ新選組の山本太郎代表が立憲民主党の野田佳彦代表に対し、「野党第一党としてのリーダーシップを発揮していれば、消費税減税は可能だった」と強く迫った。
討論はフリー質疑形式で行われ、山本氏は2巡目に野田氏に焦点を絞った。立憲民主党が「1年間限定で食料品の消費税をゼロにする」という政策を打ち出したのが今年4月末であることについて、「国民生活がここまで苦しくなっているのに、気づいたのは4月末なのか?」と厳しく指摘。さらに、「月に5300円程度の支援ではとても足りない。国民生活を守るという覚悟が見えない」と語った。
「山本太郎の指摘は正論。消費税ゼロはもっと早く言うべきだった」
「野田さん、民主党政権時代の増税は忘れてないよ」
「リーダーシップどころか、野党の腰が引けすぎてる」
「物価高で苦しんでるのに、なぜ本気で減税をやらないの?」
「1年限定の食料品減税って、選挙前のアリバイ作りに見える」
「なぜ減税で野党をまとめなかったのか」山本氏の問いに釈明する野田氏
山本氏は、物価高対策として消費税減税を強く打ち出してきた一方で、立憲民主党の対応の遅さや曖昧さを指摘。「野党が本気で団結していれば、予算を人質に取ってでも政府と対峙することはできたはず」と述べ、リーダーシップの欠如がチャンスを失わせたと批判した。
これに対し、野田氏は「予算成立の段階で修正案を提出し、物価高対策をパッケージで提案した」と反論。党内議論を経て、最終的に「食料品ゼロ%」という方針にまとまったと説明したが、山本氏は納得できない様子で、「今からでも遅くない。現実とデータを見て、消費税の弊害を認めてほしい」と応酬した。
「消費税は経済にマイナス」 10%引き上げの“張本人”を問う
さらに山本氏は、野田氏が民主党政権時代に消費税10%引き上げの方針を決めた張本人であることにも言及し、「人間は間違えるが、反省しなければ次の一手を間違える」と痛烈に批判。消費税が実体経済に及ぼす影響や逆進性の問題を改めて問うた。
日本の実質賃金は下落傾向が続き、可処分所得の圧迫が国民生活を直撃している中で、消費税のような逆進的な税の是非は、まさに「生活者目線の政治」が問われるテーマだ。
山本氏の主張は、れいわ新選組の看板政策でもある「消費税廃止」に直結するものであり、単なるパフォーマンスではなく、長年一貫した経済政策の主張に基づいた攻勢といえる。
減税か給付か――予算問題に揺れる与野党
財務省が2日に発表した2024年度の税収決算で、税収は見込みを約1.8兆円上回ったが、自民・公明両党が進める「1人2万円の現金給付」には約3.5兆円が必要とされ、税収だけでは賄いきれない見通し。赤字国債に依存しないとする政府方針と矛盾が生じ始めている。
この状況に対しても、山本氏は「そもそも減税の方が即効性も公平性も高い。給付より減税こそ、真の経済対策だ」と訴えており、討論会を通じて減税・再分配の在り方が改めて大きな争点として浮上した。