2025-06-14 コメント投稿する ▼
小池都知事「公明と都政を前へ」演説に透けるバラマキ依存と減税不在の課題
小池都知事、公明党との連携を強調 都政の実績をアピール
7月の東京都議会議員選挙を前に、小池百合子都知事は13日と14日の2日間にわたり、公明党の都議選候補者を支援する街頭演説に立った。演説では、「チルドレンファースト」を掲げた都政の実績を強調し、公明党との連携が都民生活の向上に寄与してきたと訴えた。政策ごとの進捗に触れながら、公明党への支持を呼びかける姿勢は、今回の選挙での「実績評価選挙」とも言える構図を物語っている。
子育て・教育支援の実績を前面に
小池氏は「都議会公明党と一緒に、“チルドレンファースト”の都政を進めてきた」と語り、0~18歳への月5000円給付である「018サポート」や、第2子以降の保育料無償化などを挙げたうえで、「これをさらに第1子からの無償化へ進める」と今後の拡充にも意欲を見せた。
さらに、給食費の無償化や子ども医療費の負担軽減といった施策についても、「都議会公明党から再三の要望があり、それに応えてきた」と述べ、都民の生活に直結する支援策を公明党の提案が後押ししてきたと説明した。
「給食費無償化って、言うのは簡単だけど本当に財源あるの?」
「公明の“お願いしました実績”って、ただの要望じゃないのか?」
といったネット上の反応も見られ、財源問題や政策の実効性に対する疑問もくすぶっている。
物価高対策とエネルギー支援の意図
今回、小池都知事が特に強調したのが「水道基本料金の夏季4カ月分無償化」だ。都議会公明党の提案を受けたもので、1世帯あたり約5000円の負担軽減が見込まれるという。「浮いた分でエアコンを使い、室内で熱中症を防いで」と語る姿は、現実的な生活支援と健康管理を結びつけるメッセージとなった。
しかし、この施策も一部では“選挙前のバラマキ”との指摘があり、
「水道代タダより、減税した方が早くね?」
「夏の間だけ?選挙終わったらまた元通り?」
といった声もあり、恒常的な支援ではないことへの不満も一定数存在する。
防災・高齢者政策も公明色を演出
災害リスクへの備えについても小池知事は言及。「首都直下地震や洪水、火山の噴火など、都は複数のリスクに備えている」としたうえで、「都議会公明党の要望を盛り込んだ予算でスピーディーに対応している」と述べた。
また、団塊の世代が後期高齢者に突入する2025年を見据え、シルバーパスの利用料を4割引き下げる措置にも触れ、「東京に安心して住み続けられる環境を整える」とアピールした。
「高齢者優遇ばかりで、現役世代への支援は?」
「本当に困ってる人が救われる制度設計なのか疑問」
という声も上がり、一律の支援が逆に公平性を損なっているのではという批判も見逃せない。
都政を私物化しないために必要な視点
小池都知事は「東京を世界で一番輝く都市にしたい」と訴え、公明党と都政の方向性を共有してきたと繰り返したが、その裏にあるのは“共倒れは避けたい”という現実的な選挙戦略だ。都議会公明党が与党として小池都政を支えてきた経緯は確かにあるが、政策実現における役割と責任の所在は曖昧になりがちだ。
また、財政を圧迫するバラマキ政策が相次ぐ中で、「減税」の視点は都政から完全に抜け落ちている。水道代の免除、シルバーパスの値下げ、給食費の無償化──これらすべてが補助金的施策であり、構造的な改革とは言い難い。
給付金頼みの政策では、いずれ都の財政が行き詰まるのは明白だ。減税によって市民の可処分所得を直接引き上げる方が、行政の効率化にもつながるのではないか。
「バラマキ合戦より、減税して自由に使わせてほしい」
「都知事と公明の蜜月、そろそろ見直すべき」
とする意見も出ており、公明党との一体化した都政が「都民ファースト」であるかどうかは、今後厳しく問われることになるだろう。
選挙支援演説に浮かぶ“実績依存”の限界
今回の演説では、小池知事は終始「公明党と共に都政を築いてきた」と語った。しかし、政策の多くは“都がやるべきこと”を“お願いされたからやった”という構図に置き換えられており、政治的責任の分散にもつながっている。
演説の中で、減税という言葉は一度も出なかった。都政が抱える真の課題に向き合うためには、公明党の支持だけではなく、税と支出のバランスを再構築する意識が求められる。