2026-03-13 コメント投稿する ▼
2026年度予算案を与党が強行採決、辰巳孝太郎議員が軍事費9兆円突破を批判
予算案の強行採決、高市政権の手法に批判が集中しています。日本共産党の辰巳孝太郎衆院議員氏が2026年3月13日の衆院予算委員会で行った反対討論は、高市早苗首相氏の政権運営と2026年度予算案の問題点を厳しく指摘しました。高市政権が2026年1月に通常国会冒頭で衆院を解散したことで予算審議が遅れ、年度内成立が困難になった責任は政権側にあると主張しています。
予算審議の強行で議会制民主主義が危機に
辰巳議員は、予算審議が打ち切られ採決が強行されたことに強く抗議しました。高市首相が政権選択選挙として2026年1月23日に衆院を解散し、2月8日に総選挙を実施したことが予算審議の遅れの原因です。しかし与党側は審議時間を大幅に省略し、委員長職権で次々に日程を強行しました。
中道改革連合の長妻昭議員氏も理事会で前代未聞の短さだと批判し、国会は政府の下請け機関ではないと反発しています。衆院での審議時間は60時間に満たず、例年の70時間から80時間台と比べて大幅に短縮されました。2026年3月2日に自民党が示した日程案では、3月4日から6日に省庁別審査、3月8日に日曜日の地方公聴会、3月10日に中央公聴会、3月13日に締めくくり質疑と採決を行うという異例の詰め込みスケジュールでした。
「審議時間が短すぎて納得できない」
「予算の中身を国民が知る時間もない」
「こんな強引なやり方は民主主義の否定だ」
「高市首相の独断で国会が壊されている」
「与党の数の暴力で全てが決まるのか」
辰巳議員は、政府が国会運営に介入し審議を省略して年度内成立を迫ったことは議会制民主主義を根底から覆す暴挙だと強調しました。自民党は3月13日に審議を打ち切る日程表を示し、委員長職権で日程を強行したことは国会の自殺行為だと批判しています。
122兆円予算案の中身は軍事費と大企業優先
2026年度予算案の一般会計総額は122兆3092億円で、2年連続で過去最大を更新しました。辰巳議員が特に問題視したのは、防衛費が9兆353億円と初めて9兆円を突破したことです。社会保障費は39兆円、国債費は31兆円といずれも過去最大となりました。
辰巳議員は、物価高騰と暮らしの悪化に背を向ける一方で軍事費を突出させ、大企業支援のバラマキ予算と84兆円もの対米投資を拡大する予算だと批判しました。高市政権が掲げる責任ある積極財政路線は、実際には大軍拡と財界優先、対米従属の予算だと指摘しています。
国民が最も望んでいるのは消費税の負担引き下げですが、予算案にはそうした対策が盛り込まれていません。辰巳議員は消費税5パーセントへの減税とインボイスの廃止こそ行うべきだと主張しました。
社会保障削減で国民負担が増加
予算案には国民生活を圧迫する施策も含まれています。高額療養費制度の月額上限引き上げは、患者の命と健康を奪うものだと辰巳議員は批判しました。OTC類似薬の保険給付外しによって薬代の負担が数倍になり、命と健康を脅かすやり方は認められないと強調しています。
衆院予算委員会での質疑では、OTC類似薬の保険外しによる社会保険料の軽減額は年間わずか400円、1人当たり月33円の減少にすぎないことが明らかになりました。しかし花粉症の家族は1万2700円もの負担増となります。辰巳議員は、わずかな保険料軽減のために公衆衛生や日本経済、疾患対策に悪影響を与える制度設計はやめるべきだと訴えました。
高市首相の外交姿勢にも懸念
審議で明らかになった重大な問題として、辰巳議員は高市首相の外交姿勢を批判しました。2026年2月28日に始まった米国とイスラエルによるイランに対する先制攻撃について、首相は一言も批判せず攻撃の中止を求めることを拒否したと指摘しています。
国連憲章と国際法違反という国際政治の重大問題でも米国にものが言えない対米従属の姿勢を示すものだと批判しました。辰巳議員は、今後米国から要求があっても自衛隊派兵をはじめどんな形であっても米国の無法な戦争に協力や加担することは断じて許されないと強調しています。
衆院予算委員会での質疑では、日本が米国に輸出した地対空ミサイル・パトリオットの中東地域配備の可能性も追及されました。日本政府が米軍のどの部隊に配備されどこで使われたのかを把握できる仕組みになっていないことが問題視されています。
高市首相は2026年3月19日にワシントンを訪れトランプ大統領と会談する予定です。この日米首脳会談で通商や安全保障から中東情勢まで幅広い議題が見込まれていますが、辰巳議員は荒唐無稽な軍拡要求には応じられないとはっきり伝えるべきだと主張しました。
米国は同盟国に対し中核的な軍事費で国内総生産比3.5パーセント、関連経費を含めた全体で5パーセントへの引き上げを求めています。機械的に計算すると、3.5パーセントで24.2兆円、5パーセントで34.6兆円となり、国民1人当たりの負担額は3.5パーセントで19万7000円、5パーセントで28万2000円となります。辰巳議員は国民1人当たりの負担額が2022年度の6万円から28万円へと22万円も増大すると指摘し、こんな要求を受け入れたら財政も国民生活もむちゃくちゃになると強調しました。
衆院予算委員会と本会議での採決では、野党各党が反対しましたが、衆院で4分の3以上の議席を占める与党が賛成多数で可決しました。中道改革連合は組み替え動議を提出し、中東情勢の悪化に伴うエネルギー価格の高騰対策や防衛増税の撤回、赤字国債発行額の減額などを盛り込みましたが否決されました。
予算案は2026年3月16日から参院で審議入りする予定で、与党は3月31日の年度内成立を目指しています。参院では野党が求めた例年通りの審議時間や集中審議の回数を確保することで与野党が合意しました。