2025-06-30 コメント投稿する ▼
志位和夫議長、イラン大使と会談 米・イスラエルの攻撃を「国際法違反」と非難
米・イスラエルの攻撃を「ひとかけらの道理もない」 志位議長が明確に非難
6月30日、日本共産党の志位和夫議長は、駐日イラン大使ペイマン・サアダト氏と党本部で会談を行い、米国およびイスラエルによるイランへの軍事攻撃について意見交換を行った。
志位氏は冒頭、今回の攻撃を「国連憲章にも、国際法にも明確に反する暴挙」と断じ、「ひとかけらの道理もない」と痛烈に批判。特に、トランプ前米大統領がイラン攻撃の正当化に、広島・長崎への原爆投下を引き合いに出したことについては、「被爆国の政党として強い憤りを感じる」と語気を強めた。
この発言に対しサアダト大使は、日本共産党の姿勢について「明確で力強い態度表明だ」と謝意を示した。
核合意離脱の責任は米国にあり 外交による解決を志位氏が強調
会談では、イラン核問題についても話題が及んだ。志位議長は、2018年にアメリカが一方的に核合意から離脱した経緯を踏まえ、「問題を外交の軌道に戻す第一義的責任は米国にある」と明言した。
これに対しサアダト大使も、米国とイランが核協議を行っている最中にイスラエルが攻撃を仕掛けたことが、外交努力を無にする行為だったと述べた。両者は、核問題の解決には武力ではなく、あくまで外交による道しかないという認識で一致した。
さらに、志位氏は2017年に国連で採択された核兵器禁止条約にイランが賛成した事実に触れ、「核のない世界、核のない中東を目指すため、共に努力していきたい」と呼びかけた。これに大使も同調し、「国際社会が一致して核廃絶を目指すべきだ」と応じた。
ガザとヨルダン川西岸の惨状 「米・イスラエル合作の無法」も非難
志位議長は、会談の中でガザやヨルダン川西岸における現状にも言及。
「イスラエルによるパレスチナ自治区でのジェノサイドや暴力が依然として続いており、これは米国との合作による無法と見るべきだ」と強調した。
特に、ガザでの集団殺害や民間人への攻撃は国際人道法に反するとの立場から、国際社会による共同対応の必要性を訴えた。
サアダト大使も「これは全世界が一丸となって対処すべき問題だ」と強く同調した。国連を軸にした協調行動の重要性が改めて確認された形だ。
「国際世論で包囲する」 日本共産党の立場を明言
志位議長は会談の締めくくりとして、今回のイラン攻撃を単に中東地域の問題と捉えるのではなく、「国際秩序全体への挑戦」として位置づけるべきだと訴えた。
「日本政府にも働きかけていく。我々は、国際世論の力で米国とイスラエルを包囲する努力を続ける」と力強く語り、被爆国としての責任ある行動を求めた。
これに対し大使は、核兵器廃絶と中東の安定に向けた連携をさらに強化したいとの希望を表明。両者の会談は、単なる儀礼的なものではなく、実質的な外交的対話として成立した。
SNSでも注目集まる 共感と評価の声
この会談内容に関する報道や発言はSNS上でも注目を集め、共産党の姿勢に対して一定の評価や共感の声が寄せられている。
「原爆を正当化する発言には本当に怒りしかない。志位さんの言葉に共感」
「こういう時に国際法の原則を貫く姿勢は貴重」
「外交のチャンネルを閉ざさず、対話を続けるべきという主張には賛成」
「ガザのこともちゃんと取り上げてるのは評価できる」
「日本政府もこれくらい毅然と発言してほしい」
武力による解決を否定し、国際法と平和外交を重視する日本共産党の立場は、党派を超えて一定の理解を得ている。