2025-08-05 コメント投稿する ▼
石破首相遊説先でスタンガン男発見 千葉県警が職質で対応、危害意図なしも安全対策課題
石破首相遊説先でスタンガン男 千葉県警が職質で発見、危害意図は確認されず
参院選期間中、石破茂首相が千葉県内で行った街頭演説の現場付近で、30代男性がスタンガンと催涙スプレーを所持しているのが県警の職務質問で発覚していたことが5日、捜査関係者への取材で分かった。男性は聴衆用エリア外にいたが、不審な動きがあったため職務質問を受けた。警察は護身用の所持と判断し、現場での逮捕はせず任意で事情を聴取した。
安倍元首相銃撃事件以降の厳戒態勢
2022年7月に発生した安倍晋三元首相の銃撃事件を受け、警察は政治家の演説現場での警備体制を大幅に強化してきた。特に警護対象者に近い「聴衆エリア」ではコーンなどで仕切りを設け、入場時には主催者による手荷物検査や金属探知機による検査を実施している。今回の参院選では、このエリアでの検査実施率は99%に達したという。
しかし、危険は必ずしも至近距離からだけとは限らない。このため、聴衆エリア外でも多くの警察官が配置され、経験豊富な警察官が不審者に積極的に職務質問を行っている。今回の事案も、その強化された外周警備によって発見された。
危害の意図なしも「偶発リスク」残る
県警によると、男性はスタンガンと催涙スプレーを「護身用」と説明し、石破首相や関係者に危害を加える目的は確認されなかった。だが、過去には刃物や鈍器が「護身用」として持ち込まれ、突発的なトラブルに発展した事例もあり、こうした所持は演説現場の安全管理上、大きなリスクを孕む。
市民からもさまざまな声が上がっている。
「護身用でも演説会場近くで持っているのは危険」
「安倍元首相の事件以降、もっと厳格に取り締まるべき」
「職質で発見できたのは警察の警戒が効いている証拠」
「危害意図なしで済んだからよかったが、偶発的な事態は防げない」
「演説は安全に聞ける環境を整えてほしい」
問われる政治家警護の「外周対策」
今回の事案は、演説現場の外周警備が機能していた一方で、潜在的な危険物持ち込みの可能性を改めて浮き彫りにした。政治家への暴力事件は一度起きれば重大な結果を招くため、外周と至近距離双方での二重・三重の警備が不可欠だ。
また、危険物の所持規制や、イベント会場付近での所持禁止区域の設定など、制度面での対応強化も議論されるべきだ。特に首相や閣僚クラスの遊説では、国内外への影響も大きく、安全確保は民主主義の根幹を守る意味でも最優先されなければならない。