2025-07-25 コメント: 1件 ▼
石破茂首相「身を滅してやる」と続投を明言 消費税減税の協議入りにも含み
石破茂首相が「身を滅してやる」と続投明言 消費税減税協議にも含み
参院選で与党が歴史的大敗を喫した中、石破茂首相は26日、NHK番組の収録で進退に関する質問に対し「自分のことを考えればいろんな判断がある」と述べつつ、「行政の最高責任者として一切の私心を持たない。国民のために身を滅してやる」と続投への強い意欲を改めて示した。
退陣を求める声が党内外から相次ぐ中でのこの発言は、「政権にしがみつく」との批判を避けつつも、強い使命感をアピールする狙いがにじむ。加えて、これまで一貫して政府が拒否してきた「消費税減税」に関する協議にも前向きな姿勢を見せ、国会論戦での新たな焦点となりそうだ。
「私心はない」「身を滅してやる」決意の真意
石破首相は、参院選敗北後に進退の判断を8月末までに行うとしていたが、今回の発言では「続投の決意が揺らいだことはあるか」と問われ、「それはない」と断言。党内から退陣を求める声が高まる中でも、自らの責任をまっとうする意思を明確にした。
「“身を滅してやる”って、それもう執着にしか聞こえない」
「私心がないなら、潔く身を引くのも選択肢では?」
「辞めろとは言わないけど、国民に成果が見えないままは困る」
「減税に触れたのは評価。でも選挙前にやるべきだった」
「続投するなら、言葉じゃなく実行で示してほしい」
市民・有権者の声は割れている。「信念を貫く姿勢」と捉える一方で、「自省と退陣が責任ある行動」とみなす声も根強い。
消費税減税、ついに政府も議論へ
注目されたのは、消費税減税への対応について、石破首相が「野党から『減税しても社会保障や財政は大丈夫だ』と意見を出してもらい、共通の認識に基づいた議論がどう結実するかにかかっている」と語ったことだ。
これは、従来の政府見解「消費税減税は困難」との立場から一歩踏み出した形であり、野党側の呼びかけに“協議の余地”を明言したのは初めてとなる。れいわ新選組や共産党、国民民主党などはすでに「消費税率5%への引き下げ」や「生活必需品の無税化」などを提案しており、今後の国会で与野党による本格協議が実現する可能性も出てきた。
党内では続投に反発も 孤立深まる石破政権
石破首相の続投方針には、自民党内からも反発が強まっている。26日には茂木敏充前幹事長が「衆院選、都議選、参院選と3連敗。スリーアウトチェンジの状態」と断じ、指導部の刷新を要求。青山繁晴氏も、戦後80年談話をめぐる首相の対応を「歴史の私物化」と痛烈に批判している。
こうした党内の緊張感を背景に、石破首相は続投を強調することで政権の正当性を維持しようとしているが、支持基盤の揺らぎは明白だ。
実行が問われる「最後の勝負」
「身を滅してやる」という決意表明は、首相としての覚悟を示す言葉としては強烈だが、それが単なる美辞麗句に終われば、有権者の失望はさらに深まるだろう。求められるのは、減税や物価対策など、国民が実感できる具体的成果である。
8月末に向けて、首相がどのように国会や党内の対立に向き合い、どのような「行動」で責任を果たすのか。そのプロセスこそが、真の評価対象となる。