2025-07-03 コメント投稿する ▼
石破首相、震度6弱の直後に選挙投稿 SNS優先の姿勢に疑問 「国民感情の軽視」との声も
地震の1時間後に選挙応援投稿 石破首相の行動が物議
7月3日、鹿児島県十島村で震度6弱の強い揺れが観測された直後、石破茂首相の行動が注目を集めている。午後4時13分の地震発生から約1時間後、午後5時20分に石破首相の個人X(旧Twitter)アカウントに、公明党候補の応援演説に関する写真付きの投稿が行われたのだ。
投稿されたのは、参院選兵庫選挙区で立候補している公明党候補者の応援演説の様子で、石破首相が笑顔で候補者と並ぶ姿が写されていた。首相は当時、応援先の兵庫県尼崎市から伊丹空港へ車で移動しており、投稿は羽田空港に向かう機内で行われたとされる。
地震直後というタイミングでの選挙関連投稿に、ネット上では「不謹慎ではないか」との声が相次いだ。
「震度6弱が出た日に笑顔の演説写真って…空気読めよ」
「緊急時にまず選挙アピール?違和感すごい」
「投稿タイマー使ってたにしても、このタイミングは最悪」
「危機管理の意識が薄い。これが“備え”の首相?」
「地方の有権者なんて眼中にないってことか」
「政府として万全」も、国民は納得せず
石破首相はその後、東京・公邸で記者団に対応。選挙活動と並行して進める地震対応について問われ、「政府として万全を期している。私または担当閣僚からの指示が迅速かつ的確に伝わるよう徹底している」と述べ、政務と危機管理を両立していると強調した。
しかし、こうした説明は国民の不安や不信を払拭するには至っていない。特に災害発生時の首相の「優先順位」や「見せ方」に対する評価は厳しく、「投稿する前にまず国民に寄り添う言葉を」との指摘も相次いだ。
林芳正官房長官は記者会見で「政党の選挙活動について政府としては答えを差し控える」と述べたが、沈静化を図る発言にとどまり、火消しにはなっていないのが実情だ。
SNS優先?震災直後の情報発信の在り方
かつては「危機対応に強い」と期待されていた石破首相。だが今回の一件は、首相がどのような順序で情報発信を行うかに対し、国民が強く関心を寄せていることを浮き彫りにした。地震の被災地では、高齢者を中心に安否確認や避難が続く中で、「演説の写真」よりも「首相としてのメッセージ」を求める声があったのは当然だ。
実際には地震発生後すぐに政府内で対応指示を出したとされるが、それが可視化されないまま選挙関連の発信だけが先に表に出たことで、「首相がどこを見ているのか分からない」との印象を与えてしまった。
「被災地の心配より選挙が先。政治家の“本音”見えた気がした」
「危機時こそ首相の人間性が出る。これが限界か」
「本当に“万全”なら投稿より先に、それを国民に知らせて」
危機管理と選挙活動の両立は可能か
選挙戦のさなかであっても、災害対応は最優先であるべきだというのは、政党や立場を問わず政治家として当然の心得だ。今回のように、投稿のタイミングや内容一つで政権への信頼が揺らぐという事態は、今後の政権運営にとっても重大な教訓になるだろう。
SNSは政治家にとって有力な情報発信ツールであると同時に、国民感情に直結する“危うさ”も伴う。とりわけ災害や有事の際は、投稿の一つ一つが「指導者としての資質」を試される。
石破首相は「万全を期す」と語ったが、今回のような小さな行動の積み重ねが、信頼の礎となるか、それとも不信の導火線となるかは、今後の対応にかかっている。