2025-06-27 コメント: 2件 ▼
石破首相「与党過半数は必達」 “低すぎる目標”に自民内からも異論噴出、参院選の責任論が浮上
「必達目標」は過半数ギリギリ 低すぎるハードルに疑問の声
7月3日公示、20日投開票の参院選を前に、石破茂首相(自民党総裁)は27日、読売新聞のインタビューで「自公で参院の過半数維持は必達目標」と強調した。だがこの“過半数ライン”をめぐっては、与党内からも「低すぎる」との声が噴出し、石破首相の責任問題にまで発展する可能性が出ている。
今回争われるのは参院定数248のうち改選124+補欠1の計125議席。自民・公明の非改選議席は計75あるため、50議席を取れば過半数(125)を維持できる構図となっている。与党の改選前議席は66であり、16議席を失っても“勝利”とカウントできる試算だ。
こうした中で石破首相は「厳しい状況を踏まえた現実的なラインだ」と説明したが、自民党内では冷ややかな反応も目立っている。
「50議席で勝利って、そんなに目標を下げて国民に顔向けできるのか」
「野党に風が吹いてるのに、“最低限取れればOK”って姿勢は甘すぎる」
「本来なら改選過半数(63)を目指すべき。50で満足するような選挙じゃない」
非主流派からは「改選過半数に届かなければ首相は責任を取るべき」との声も上がり始めており、参院選の結果次第で石破政権が大きく揺らぐ可能性もある。
都議選敗北が象徴した“政権逆風”
参院選を目前にした中で、政権にとって痛手となったのが6月22日の東京都議会議員選挙だった。自民・公明ともに議席を減らし、都民ファーストや立憲、共産が善戦。東京での与党失速が、全国選挙への影響を与えるのは避けられない。
農政の不満が根強い地方票では、米価下落が深刻な打撃となっており、「政府の農家支援は机上の空論」との声も相次いでいる。また、物価高や年金問題への対応も不十分とされ、生活者の不満はくすぶり続けている。
「東京でも負け、地方でも冷めてる。どこで勝つつもり?」
「岸田政権からの不信がそのまま石破政権にも来てる気がする」
「首相が誰でも、結局自民は変わらないって見られてる」
政権交代こそ現実的ではないものの、「与党を過半数割れに」という野党側のスローガンが、今回の参院選でかつてない現実味を帯びてきている。
「安定か、変化か」問われる選択
石破首相は同日、首相官邸で公明党の斉藤鉄夫代表と昼食をとり、「自公で連携して過半数確保を」と確認したが、党内では改選過半数を求める声が高まりつつある。
2007年、民主党が大勝して自公が50議席を割り込んだことで「ねじれ国会」が生じ、当時の安倍政権が事実上崩壊した前例もある。その記憶が残るだけに、50議席を“勝利”とする石破氏の姿勢は「危機管理意識に欠ける」との見方もある。
「かつての自民なら、50議席なんて“敗北ライン”だったはず」
「過半数維持だけじゃダメだ。民意に対してどれだけ誠実かが問われている」
「石破さんには期待してたけど、守りの姿勢ばかりで残念」
支持率が一時持ち直していた石破内閣だが、政権の“刷新感”は早くも色あせつつある。外交・安全保障では一定の評価を得ている一方、経済政策や社会保障への不満は根強く、消費税やインボイス廃止といった争点でも明確な打ち出しを欠いている。
参院選の結果が石破政権の命運を決める
自民党内には、参院選で与党が50議席を下回れば、首相の進退問題に発展するとの見方が広がっている。「最低限の目標達成で満足すべきではない。求められるのは、国民に結果で応える政治だ」という厳しい声が首相周辺にも届いている。
石破首相にとって、今回の選挙は就任後初の大型国政選挙。結果次第では、短命政権という烙印を押される可能性すらある。国民の不満を吸収し切れていない政権が、どこまで信任を得られるか。与党内からも注視されている。