2025-06-24 コメント投稿する ▼
石破首相に交代論強まる 衆院・都議と連敗続きで参院選が“スリーアウト”の最終局面に
石破首相、選挙で“スリーアウト”の瀬戸際 党内に高まる交代論
参院選(7月3日公示、20日投開票)を目前に控え、自民党内では石破茂首相への不満が噴き出しつつある。昨年10月の衆院選で与党過半数割れ、そして今月22日の東京都議選でも歴史的敗北を喫した石破政権は、「選挙の顔」として期待されたはずが、むしろ「勝てない顔」としてのイメージが定着しつつある。
昨年の自民党総裁選で石破氏は、派閥パーティー収入不記載などの逆風をはねのけ「新しい自民党の象徴」として就任した。だが、就任後の国政・地方選で相次ぐ敗北は党内の空気を一変させた。とりわけ、参院選で与党が過半数を取れなければ、「スリーアウトで交代」論が現実味を帯びる。
「政権交代ではなく“顔交代”が先だろう」
「石破さんは改革派の仮面をかぶった古い自民の象徴にしか見えない」
「過半数目標」も低調 与党内から「責任逃れ」批判
石破首相は23日の記者会見で、「非改選議員を含めて参院で過半数125議席を確保する」と語った。この“非改選込み”の設定は、50議席取れれば到達できるため、かつての自民党と比べれば明らかに“ハードルを下げた”目標だ。旧安倍派のベテラン議員は「改選分で過半数を取るのが当然。それができなければ、続投の資格はない」と強く牽制する。
実際、昨年の衆院選では自民単独で過半数割れし、30年ぶりの少数与党に転落した。この失地回復の機会となるはずだった参院選すら勝ち切れなければ、石破体制の正統性が問われるのは避けられない。
「非改選込みの過半数で“勝った”と言い張るつもり?」
「政治家の責任感がここまで軽くなったのか」
「応援に来るな」首相の存在が逆風に
東京都議選では、石破首相は選挙戦の表に立たず、応援演説は最終日の2カ所にとどまった。その背景には、自民都連側の「石破応援は逆効果」との計算があった。ある都連幹部は、「彼が来ると浮動票が逃げる」と漏らし、実際に首相の影響力をマイナスと見なしていたという。
こうした扱いに政府高官も「都連側から積極的な応援は控えてほしいと伝えられた」と証言している。国政トップが応援要請を避けられる異例の状況に、「本当に求心力があるのか」との疑問が党内でも渦巻く。
一方で、石破氏と総裁選を争った高市早苗氏や林芳正官房長官、茂木敏充前幹事長、小林鷹之元経済安保担当相ら「ポスト石破」勢は連日街頭に立ち、党内に対する存在感を着々と高めている。
「党内で“首相は選挙の邪魔”と思われてるのが一番ヤバい」
「本当に政権を任せて大丈夫なのか、都議選で見えた」
迫る参院選、党内では“退陣後”の準備も
参院選は、石破政権にとって「スリーアウト目の試合」となる。衆院選、都議選と2回連続での敗北を受け、「あと1敗で交代は確実」と見る向きは党内に多い。とくに参院側からの突き上げは強く、西田昌司議員らは「もう石破総裁では選挙を戦えない」との声を公然と発している。
さらに、自民党の各派閥では既に“次の顔”を見据えた動きも活発化している。高市氏や茂木氏はもちろん、林氏や小林氏といった政策通も候補として挙がり、ポスト石破レースは水面下で激化している。
「次の総裁選、年内前倒しあるかも」
「自民党は“選挙で勝てない顔”をいつまでも据えるほど余裕ない」
求められるのは減税と明確な改革ビジョン
石破政権の支持が低迷する要因の一つに、「目に見える成果の欠如」がある。給付金に偏重し、減税による中間層・若者支援に踏み切らなかったことも、支持層の離反を招いた。今の政治に求められているのは、「補助金を配る」ことではなく、「国民が働いて報われる減税と成長戦略」である。
また、政党助成金・企業献金の問題に踏み込むことなく、派閥政治に回帰したような現在の体制では、若い世代の信頼を得ることは困難だ。自民党が今一度立ち返るべきは、「減税による民の力の解放」「スパイ防止法制定による安全保障強化」「インボイス廃止による零細事業者の保護」といった明確な改革ビジョンである。
選挙は、その政治家が「信を問う」場であると同時に、「責任を問われる」瞬間でもある。石破首相がこの選挙をどう戦い、どう答えるのか。国民の視線は厳しさを増している。