2025-06-02 コメント投稿する ▼
石破首相が語る「文民統制の見直し」戦後80年で歴史認識と憲法を再考へ
石破首相、戦後80年に「文民統制」見直しの意欲
石破茂首相は6月2日の参議院予算委員会で、戦後80年を迎えるにあたり「文民統制の在り方」に強い問題意識を持っていると明かした。戦後70年に発出された安倍晋三元首相の談話など、歴代内閣の歴史認識は「引き継いでいく」と述べつつも、新たな節目談話については明言を避けた。ただ、自らが主導する形で検証作業に取り組む意向はにじませている。
談話発出には慎重姿勢、しかし「検証」は前向き
委員会では、自民党の北村経夫議員が「戦後80年の節目に際して、談話やメッセージを発信する予定があると報じられている」と問いかけた。その上で「周辺国の中には、外交上の駆け引きに戦争の歴史を利用しようとする動きもある。相手国に誤解を与えるような対応は慎むべきだ」と釘を刺した。
これに対して石破首相は、「歴史認識に関しては村山談話から安倍談話に至るまで一貫した立場を継承していく」と表明。あくまで過去の談話を基盤にした対応を進める構えを示した。一方で、「今ここで談話の発出を議論するより、憲法が明治憲法から現在の日本国憲法へとどう変わり、そこで文民統制がどう確立されたのか、自衛官の権利がどう保障されているのかに注目すべきだ」と述べ、具体的な制度面の見直しに関心を寄せた。
憲法と軍事制度の変遷に関心、自衛隊の位置付けにも言及
石破首相はさらに、戦前の軍部独走やシビリアンコントロールの不在がもたらした苦い歴史を振り返りながら、現代における自衛隊の制度や運用に問題意識を示した。「単に自衛隊の活動範囲を広げるだけでなく、それを支える制度的な担保が必要だ」との認識を示し、将来的には文民統制に関する制度改革の議論が本格化する可能性もある。
ネットユーザーの声、賛否分かれる
「石破さんの冷静な視点は好感持てる。戦前の反省に立って今の制度を見直すのは大事」
「また曖昧な言い方。談話を出すなら出す、出さないなら出さないと明言すればいい」
「歴史を利用する国に隙を見せない配慮は評価できる。でも正直に向き合う姿勢も必要」
「文民統制を重視するのは正論。自衛官の権利って話もなかなか出てこないので注目したい」
「安倍談話の継承を口にするなら、その上で何を新しく発信するかが問われている」
* 石破首相は「戦後80年談話」の発出については明言せず、歴代の歴史認識を踏襲すると発言
* その一方で、文民統制の在り方や自衛官の権利保障に関する検証には強い意欲を示した
* 談話は閣議決定を伴わず、首相個人のメッセージとして出す方向で調整中
* 憲法改正や自衛隊制度の見直しも含め、将来に向けた議論の布石になる可能性あり
* ネット上では「文民統制強化は当然」とする意見がある一方、「曖昧な対応」との批判も