2025-05-27 コメント投稿する ▼
石破首相、地熱発電の国際協力に意欲 アイスランド大統領と再エネ連携強化で一致
石破首相、地熱発電での協力を模索 アイスランドと気候・北極課題で連携
石破茂首相は5月27日、来日中のアイスランドのグズニ・トーマスドッティル大統領と首相官邸で会談し、地球温暖化対策や北極地域の環境問題への対応を軸に、二国間の協力を深めていくことで一致した。特に、再生可能エネルギー分野の一つである地熱発電について、今後の連携の可能性を探る方針が確認された。
アイスランドは世界的にも知られる地熱発電の先進国であり、国内の電力の大半を再生可能エネルギーでまかなっている。石破首相は会談で「幅広い分野での協力を通じて、日・アイスランドの関係をさらに高めていきたい」と語り、技術交流や共同研究など多面的な連携に意欲を示した。
再エネ先進国・アイスランドとの連携に期待
アイスランドは、地熱と水力を活用して国内のエネルギーをほぼすべて再生可能資源でまかなっており、欧州でも持続可能性のモデル国家として評価が高い。とりわけ地熱発電では50年以上の運用実績があり、熱源からCO₂を分離して地中に閉じ込めるなど、先進的な取り組みも進んでいる。
日本との接点も深く、同国の主要地熱発電所では日本製のタービンが多数採用されている。東芝や三菱重工などの技術が、アイスランドの発電インフラを支えている形だ。
日本の地熱ポテンシャル、国際連携で活路
日本は地熱資源の埋蔵量で世界第3位とされながら、活用は限定的にとどまっている。温泉地との調整や国立公園内での開発制限などが壁となり、国内では導入が進みにくい状況が続いてきた。
しかし、2030年に向けた政府のエネルギー計画では、地熱発電の拡大が明記されており、今後は法制度の見直しや技術革新により導入のハードルを下げる動きが進められている。今回の首脳会談は、こうした国内事情にも一石を投じる契機となる可能性がある。
外交70周年を前に、女性活躍など幅広い分野でも連携
会談では、エネルギー政策にとどまらず、両国がそれぞれ重視する「女性活躍」や「ジェンダー平等」に関しても意見が交わされた。アイスランドは長年、世界有数のジェンダー平等社会として評価されており、日本としても政策連携のヒントを得たい構えだ。
2026年には日・アイスランドの外交関係樹立から70周年を迎えることから、安全保障や文化交流、人的往来の拡大も含め、今後さらに多角的な協力体制の構築が期待されている。
SNSでの反応
会談の内容を受け、ネット上でもさまざまな意見が交わされている。
「アイスランドとの地熱連携は理にかなってる。日本の温泉文化とも相性いい」
「再エネをめぐる外交、もっと増やしてほしい。国内でも本気出して」
「ジェンダー平等の話題も出たのは好感。アイスランドの実践から学ぶべき」
「地熱に関しては日本は宝の持ち腐れ状態。今こそ本気で活用を」
「技術も地熱資源もあるのに、なぜか進まない日本。海外と組んで弾みをつけてほしい」
日本の技術とアイスランドの運用ノウハウが融合すれば、脱炭素社会の実現に向けた具体的な成果が見込まれる。今後の官民レベルの協議に注目が集まる。