2025-10-30 コメント: 1件 ▼
石破茂前首相が「後ろから鉄砲」再び、高市政権を批判で党紀混乱―退陣10日の異例行動
自身の政権運営は「やるべきことはやった」と自賛する一方で、後任政権が政策を見直したことに対して「不愉快」と感情的に反発するのは、指導者としての姿勢に大きな矛盾がある。 自民党内からは、石破氏の姿勢に対する厳しい指摘が相次いでいる。 佐藤氏の投稿は、石破氏の発言に対する自民党の統一的な対抗姿勢を示唆している。
退陣10日で「後ろから鉄砲」解禁か
石破茂前首相が高市政権を攻撃、党紀混乱招く異例の直言批判
石破茂前首相(前自民党総裁)が、2025年10月21日の退陣からわずか10日後の30日に配信された中国新聞のインタビューで、高市早苗首相(現総裁)に対する直接的な攻撃を展開した。公明党の連立離脱に伴い新たに連立入りした日本維新の会を「新自由主義的」と指摘し、「自民党政治がいわゆる保守の路線へさらに傾く」と強く批判している。退任直後の首相批判は政治史でも異例のもので、党内から党紀と秩序の混乱を危惧する声が相次いでいる。
「保守路線に傾く」執拗な連立批判で党内動揺
石破氏は中国新聞とのインタビューで、高市首相が推し進めた日本維新の会との連立入りについて執拗な反発を示した。維新を「新自由主義的」と位置付け、この連立による政治路線の変化を厳しく指摘している。しかし、この批判の根拠は薄弱だ。石破政権が掲げていた保守主義的な政策方針と維新のアプローチが相容れないという主張は、退任直後に自らの政権方針を正当化するための後付けの言い分に過ぎない。
もう始まった…
と無所属の松原仁衆院議員がXで驚きと懸念を書き込んだ
自民党内では、このドロ船連立への批判は存在するが、すでに決定された政策を退任後に「間違い」と言い張る石破氏の行動は、政権運営の一貫性を損なわせる。高市首相が直面している政治基盤の脆弱性に乗じた批判は、現職首相の足を引っ張る行為そのものである。
仲間を後ろから撃っているように見えました
と衆院大阪8区支部長の高麗啓一郎氏が石破氏の姿勢を痛烈に批判している
自賛するコメ政策転換への恨み節は無責任
石破氏はインタビューで、自分が掲げたコメ政策の転換に関して「不愉快な話」と不快感を示した。自身の政権運営は「やるべきことはやった」と自賛する一方で、後任政権が政策を見直したことに対して「不愉快」と感情的に反発するのは、指導者としての姿勢に大きな矛盾がある。
石破政権時には、昭和50年代から続く減反政策を見直し、コメの増産方針を掲げていた。しかし、この政策転換は市場の反応を見て進められるべきものだ。高市政権の新農水相が生産調整型への転換を判断したことは、市場変動への柔軟な対応であり、政治的な判断ミスではない。にもかかわらず、石破氏が「不愉快」と感情的に反発するのは、自らの政策が絶対正義だと信じる傲慢さを露呈させているに等しい。
批判は簡単だが実行は難しい。それを実感されたのかと思いきや…
と高麗氏が失望を隠さない
石破氏が在職386日間での成果を自賛することは、退任前であれば許容範囲だったかもしれない。だが、わずか10日後に後任政権を批判する姿勢は、自らの政権評価を高めるための相対的な貶低工作に映る。これは非常に無責任な行動である。
「総理の厳しさを知る者の沈黙こそ使命」党内から警告
自民党内からは、石破氏の姿勢に対する厳しい指摘が相次いでいる。衆院大阪8区支部長の高麗啓一郎氏はXで、石破氏が安倍晋三元首相や麻生太郎元首相の時代から「仲間を後ろから撃つ」という評判を重ねてきたことを指摘し、その本性が退陣後も変わらないことを表現した。
石破政権で法相を務めた牧原秀樹前衆院議員は、小泉純一郎元首相の言葉を引用した。小泉氏は「自分が辞めた後は何を言っても現職総理に迷惑がかかる。総理の厳しさを一番知る者として沈黙こそ使命だ」と述べていたという。この言葉は、石破氏への直接的な批判メッセージである。
コメントするだけ無駄です。『丁寧な無視』で十分
と自民の佐藤正久前参院議員がXで呼びかけている
佐藤氏の投稿は、石破氏の発言に対する自民党の統一的な対抗姿勢を示唆している。「丁寧な無視」という戦略的な沈黙は、石破氏の行動が党内ルールを逸脱していることの何よりの証拠だ。牧原氏と佐藤氏は、石破政権下の衆参院選で落選を余儀なくされた議員たちであり、その挫折経験こそが現職首相への配慮の重要性を理解させている。
総理になって実感された…のかと思いきや。がっかりです
という党内からの失望の声は深刻である
首相経験者の党紀違反行為、自民党求心力の危機
首相経験者による退任直後の後継首相批判は、政治史においても異例のケースであり、自民党の党紀に対する露骨な違反行為と言える。小泉純一郎元首相は退任から15年以上を経ってから岸田政権の原発政策を批判した例があるが、わずか10日での執拗な批判は類を見ない。これは単なる「意見の相違」ではなく、党の統一性を破壊する行動である。
高市首相が人事や政策で党内調整を進める最中での批判は、自民党全体の求心力を大きく損なわせる。特に、公明党の離脱により政治基盤が不安定になっている時期だけに、石破氏の行動は現職首相を意図的に陥れるものと解釈されても仕方がない。
『後ろから鉄砲』が解禁されたのか
と党内から危機感の声が上がっている
自民党が直面しているのは、党内の非主流派が、自らの政治的影響力を保つために退任後も現職を攻撃し続ける構造である。石破氏は長年「一言居士」として存在感を保ってきたが、その手法は党内のルールと秩序を蝕む行為だ。今後、他の退任した有力議員たちも同様の行動を取れば、自民党は党としての統一性を完全に失うことになりかねない。
佐藤正久前参院議員の「丁寧な無視」という呼びかけは、党内が石破氏の言動に対して明確な拒否姿勢を示す必要性を示唆している。自民党が一つの政党として機能するためには、党紀を守らない議員に対する厳格な対応が不可欠なのである。