2025-10-24 コメント: 1件 ▼
公約子どもの自殺529人で過去最多、若者3000人以上高止まり進路の悩みが深刻化
厚生労働省が2025年10月24日に公表した自殺対策白書によると、2024年の小学生から高校生の自殺者数は529人と過去最多を記録しました。 20代の自殺者は男性が1546人、女性が919人で男性が多くなっていますが、15歳から19歳では女性が347人で男性より34人多くなっています。 大学生の自殺者は男女とも21歳が最も多く、進路に関する悩みの割合が最も高い結果となりました。
女子の増加と医薬品過剰摂取の深刻化
小中高生の自殺者数を男女別で見ると、男子は239人、女子は290人で、女子が初めて男子を上回りました。特に中高生の女子で38人増加しており、近年の傾向として女子の増加が顕著です。小学生は男子9人、女子6人、中学生は男子64人、女子99人、高校生は男子166人、女子185人でした。
白書によると、自殺の手段については若年女性で服毒、特に医薬品の割合が高くなっています。この背景には、風邪薬やせき止め薬などの市販薬を過剰摂取するオーバードーズの問題があります。国立精神・神経医療研究センターの調査では、高校生の約60人に1人が過去1年以内に市販薬を乱用した経験があり、2クラスに1人という割合です。
オーバードーズの情報はSNSを通じて急速に拡散しており、孤立感や生きづらさを抱える若者が、心の痛みを和らげる手段として手を出してしまうケースが増えています。日本臨床救急医学会などの調査では、自殺未遂で救急搬送された人のうち、女性では約7割がオーバードーズによるものでした。専門家は、社会的孤立や居場所のなさが背景にあると指摘しています。
「友達が市販薬を大量に飲んでたけど、これって危ないよね」
「学校でも家でも居場所がない子は本当に辛いと思う」
「SNSで自傷の情報が流れてくるの、規制できないの」
「相談できる場所があることを知らない子が多すぎる」
「就活で死にたいって思ったこと、正直ある」
進路の悩みが大学生を追い詰める
20代の自殺者は男性が1546人、女性が919人で男性が多くなっていますが、15歳から19歳では女性が347人で男性より34人多くなっています。大学生の自殺者は男女とも21歳が最も多く、進路に関する悩みの割合が最も高い結果となりました。
調査によると、就職活動を進める上で不安を感じる学生は8割に達し、就活開始後に本気で死にたいと考えたことがある学生は2割を超えています。就職活動中の学生に限定すると、その割合は3割以上に上ります。2025年卒の学生を対象にした調査では、就活うつを自覚した学生の約半数が就活中に死にたいと思った経験があることも判明しました。
新卒一括採用の仕組みの中で、希望する企業から内定をもらえない焦り、どこからも内定がもらえないのではという不安、自分だけが取り残されるのではという恐怖が、学生たちを精神的に追い詰めています。さらに、有職者でも職場の人間関係やうつ病などの健康問題が自殺の原因となっており、若者を取り巻く環境の厳しさが浮き彫りになっています。
学校問題と家庭問題が複合的に
若年層では無職者の自殺死亡率が非常に高く、原因では病気の悩み、特にうつ病が最も多くなりました。有職者では、うつ病のほかに職場の人間関係などの仕事上の問題の割合も高くなっています。
小中高生の自殺の原因・動機では、学業不振や学友との不和などの学校問題が272件と最も多く、健康問題が164件、家庭問題が108件と続きました。月別では9月が最も多く59人で、長期休暇明けの時期に自殺が集中する傾向が見られます。
専門家は、家庭や学校、病気など複数の要因が重なり合っているケースが多く、複合的な悩みに対応するため、分野を超えた専門家の連携による支援体制づくりが必要だと指摘しています。政府は2023年6月に「こどもの自殺対策緊急強化プラン」を取りまとめましたが、2024年も過去最多となり、対策の強化が急務となっています。
厚生労働省は、電話やSNSなど相談窓口の利用を呼びかけています。悩みや不安を抱えて困っているときには、一人で抱え込まず相談することが重要です。こころの健康相談統一ダイヤル0570064556のほか、SNS相談窓口も複数設置されています。
この投稿は石破茂の公約「自殺総合対策を強力に進めます」に対する評価として投稿された情報です。この公約は50点の得点で、公約偏差値73.6、達成率は0%と評価されています。