2026-01-07 コメント投稿する ▼
小泉進次郎防衛相が沖縄訪問も米兵犯罪は過去最多、辺野古移設は予算膨張で遅延続く
小泉進次郎防衛相は2026年1月7日、沖縄県を訪問し、在沖米軍トップのロジャー・ターナー中将や名護市の渡具知武豊市長と面談しました。日米同盟の強化や普天間基地の返還計画を進める姿勢を示した一方で、相次ぐ米兵による事件・事故に対しては再発防止を求めるにとどまりました。しかし辺野古移設は予算が膨張し工事も遅延しており、米軍犯罪は過去最多を記録するなど、現実は厳しさを増しています。
日米同盟強化を強調、普天間返還へ決意
小泉防衛相は那覇市内のホテルでターナー中将と面談し、日米同盟の抑止力と対処力の維持強化には地元の理解と協力が必要であると強調しました。普天間飛行場の1日も早い全面返還を含む米軍再編計画を着実に進めていきたいと表明しています。
ターナー中将は「自衛隊と海兵隊の関係はこれまで以上に強化されている」と応じ、「良き隣人として日本の防衛に当たりたい」と述べました。また、中国を念頭に一方的な現状変更の試みに強く反対する考えを示し、価値観を共有する国々との協力の重要性を指摘しました。
その後、小泉防衛相は普天間基地の移設先である名護市の渡具知市長や久辺3区の区長と面談しました。米軍機の騒音など住民への影響が最小限となるよう努め、辺野古への移設を着実に進めていくと述べています。渡具知市長は地域振興のための継続的な支援を要望しました。
米兵犯罪は過去最多、再発防止策の実効性に疑問
小泉防衛相は面談の中で、米軍人等による事件・事故は沖縄県民に不安を与えるとして、綱紀粛正と再発防止の徹底を米軍側に求めました。
しかし、沖縄県警のまとめによると、2024年に県内で摘発された米軍構成員の刑法犯は73件80人で、件数と人数ともに過去20年間で最多を記録しました。不同意性交や強盗などの凶悪犯は8件で、1992年以降で最多となっています。
2024年末には少女暴行事件に対する県民大会が開かれたばかりでしたが、2025年1月には新たに米海兵隊員による性的暴行事件が発覚しました。玉城デニー知事は、約1年の間に米兵による性犯罪が5件も発生していると指摘し、米軍が実施している再発防止策の実効性に強い疑念を表明しています。
沖縄では米兵による事件・事故が繰り返されるたびに、日米両政府が「再発防止」を唱えてきました。しかし実際には、パトロールの実施などの対策が取られているにもかかわらず、犯罪は減少していません。
「また米兵の事件か。何度再発防止と言えば気が済むんだ」
「綱紀粛正を求めるだけで何も変わらない。口先だけだ」
「こんなに事件が多いのに、なぜ基地を減らそうとしないのか」
「米軍は良き隣人と言うが、県民の生活を脅かしているだけだ」
「地位協定を見直さない限り、この問題は解決しない」
辺野古移設は予算膨張、工事も大幅遅延
普天間飛行場の辺野古への移設計画は、当初2013年に5年で完成させるとして沖縄県から承認を得ました。しかし、2026年現在でも完成の見通しは立っていません。
政府は2019年に軟弱地盤の改良に伴い、総工費の見積もりを当初の約3500億円から約9300億円へ2.7倍に引き上げました。しかし2024年度までの累計支出額は既に6483億円に達しており、総見積額を超える可能性も指摘されています。
埋め立ての進捗状況も深刻です。2024年末時点で辺野古側の埋め立てはおおむね完了しましたが、全体の埋め立て必要量から見ると工事の進捗率は低い水準にとどまります。大浦湾側には大規模な軟弱地盤が存在し、深さ90メートルに達する地盤改良工事は世界でも例がないとされています。
沖縄県は、地盤調査が不十分であり示された工期で終了するか大きな懸念があるとして、2021年に変更承認申請を不承認としました。県は辺野古移設では普天間飛行場の一日も早い危険性の除去にはつながらないと主張し続けています。
一方で、返還が決まった普天間飛行場では、2013年度から2023年度末までに補修工事が149件実施され、契約総額は200億円を超えています。「返還予定の基地になぜ巨額の補修費をかけるのか」との疑問の声も上がっています。
形だけの面談では解決しない構造的問題
小泉防衛相の沖縄訪問は、日米同盟の強化と普天間返還への意欲を示すものでした。しかし、膨張し続ける辺野古移設の予算、大幅に遅延する工事、そして過去最多を記録する米兵犯罪という現実を前に、従来の対応では限界があることは明らかです。
沖縄には戦後80年近くが経過した現在でも、全国の米軍専用施設面積の約7割が集中しています。観光立県として世界から注目される一方で、基地負担と米軍犯罪に苦しむ構造は変わっていません。真の基地負担軽減と県民の安全確保には、抜本的な対策が求められています。