2025-06-25 コメント投稿する ▼
小林鷹之氏が台湾訪問「台湾を孤立させない」 頼清徳総統と日台連携を確認
小林鷹之氏「台湾を孤立させない」 日台戦略連携を強調 頼総統と会談
6月25日、自民党の小林鷹之元経済安全保障担当相が台湾・台北市を訪れ、頼清徳総統と総統府で会談した。小林氏は会談の場で、「日本の重要な戦略は、絶対に台湾を孤立させないことだ」と明言し、日台の戦略的連携を強調した。
この発言は、台湾が民主主義国家としての独自性を強める中で、中国の圧力に対抗しながら国際社会との結びつきを強めようとする台湾側の姿勢に呼応したものだ。
頼総統は会談で、「民主主義陣営のアドバンテージを結集して強靱な『中国抜きのサプライチェーン』を構築したい」と語り、世界の先端技術市場が「紅いサプライチェーン(中国主導の経済圏)」に脅かされているとの懸念を示した。これに対し小林氏は、日台は単なる経済関係を超えて「戦略レベルでの深い友情」があると応じた。
「中国抜きのサプライチェーンという言葉に説得力がある」
「台湾を孤立させないって、日本も本気になってきたのか」
このやり取りは、日台関係が単なる友好の枠を越え、安全保障や経済戦略の次元にまで深化していることを象徴している。
頼清徳政権の外交戦略に応える日本
5月に就任した頼清徳総統は、「中国との平和を望む」とする一方で、国内では「主権国家としての台湾」を前面に押し出す姿勢を崩していない。今回の会談で示された「中国抜きのサプライチェーン」構築も、台湾が世界の自由主義陣営との連携を模索する象徴的な構想だ。
小林氏の訪問はそうした台湾の動きに対する日本の明確な支持を意味し、台湾側にとっても心強いシグナルとなる。とりわけ経済安全保障の分野では、半導体、電気自動車、AI関連素材などにおいて、台湾は不可欠な存在であり、日本との連携強化は両国にとって戦略的価値が極めて高い。
「日台の経済協力が本格化すれば、中国は相当警戒するだろうな」
「台湾にとっても、日本からのメッセージは大きな後ろ盾になる」
安全保障分野でも意見交換
小林氏はこの日、頼総統との会談後に台湾の顧立雄・国防部長(国防相に相当)とも会談を行った。内容の詳細は明らかにされていないが、近年中国による軍事的威圧が高まる中、日台間での安全保障情報の共有や、民間レベルの連携強化などについて意見交換がなされたとみられる。
台湾有事が現実味を帯びる中で、日本の政界が「台湾を孤立させない」と明言する意味は重い。防衛協力を直接的に行うことは困難であっても、外交・経済・技術・サイバー領域などを通じて日本が関与し続けることが、抑止力として機能するという認識が日台双方で高まっている。
台湾重視の流れは加速するか
今回の訪問は、岸田政権下で進む「経済安全保障政策」の文脈とも連動している。小林氏は経済安保の司令塔だった人物であり、彼の訪台は単なる儀礼ではなく、戦略的メッセージとしての性格が強い。
日本はこれまで、台湾に関して「非公式な関係」に留める立場を取ってきたが、ここに来て、経済やサプライチェーンといった実務レベルでの連携を積極的に進める姿勢が明確になってきた。これは、対中依存のリスクが浮き彫りになる中、日本の国益に直結する動きでもある。
「ようやく日本も腹をくくり始めたように見える」
「サプライチェーンの再構築こそが平和への現実的な対抗策だ」
今後も日本の政界からの台湾訪問が相次ぐと見られ、経済・安全保障両面での日台連携はさらに加速していくことが予想される。