2025-02-17
長妻昭氏、高額医療費の負担増に異議 「拙速な決定は許されない」
【長妻昭氏、高額医療費制度の上限引き上げ凍結を改めて主張】
2月17日、長妻昭代表代行が国会内で定例記者会見を開き、(1)高額医療費制度の上限引き上げ、(2)自民党の裏金問題、(3)参院選に向けた取り組み――について語った。
■高額医療費制度の上限引き上げ「いったん凍結を」
長妻氏は、同日行われた衆院予算委員会での議論について触れ、政府が進める高額医療費制度の上限引き上げに強く異議を唱えた。石破総理は、4回目以上の負担増については「凍結する」と表明したものの、それで問題が解決したかのような答弁だったと指摘。
患者団体の間では、制度の見直しの過程に当事者が関与できなかったこと、決定までの期間がわずか2カ月だったことなど、プロセスそのものにも疑問の声が上がっていると述べた。
現在、高額医療費制度を利用している70歳以下の患者は約400万人いるが、政府は彼らの病状について十分なデータを持っていないという。そのうえで、「今回の引き上げにより、推計では約2270億円分の受診控えが起こる可能性がある」と指摘。
全国保険医団体連合会の調査では、上限が引き上げられた場合、46%が治療を中断し、61%が治療回数を減らすと回答している。
「自分の治療費と子どもの教育費、どちらを優先するか選ばざるを得ない人も出てくる。こんなことが社会保障の常識として許されるのか」と疑問を呈し、「まずは引き上げを凍結し、少なくとも1年以上かけてデータを精査しながら議論をすべきだ」と訴えた。党として、19日に凍結を求める議員立法を提出する予定だ。
■自民党の裏金問題に厳しく言及
東京都議会自民党の裏金問題についても言及。同日から確定申告が始まったことを踏まえ、「一般の納税者は真面目に税務署に行き、税金を払っている。一方で政治家が裏金を隠し、税務署のチェックを免れるようなことがあってはならない」と厳しく批判した。
また、旧安倍派の会計責任者だった松本元事務局長が、国会の参考人招致を拒否していることにも触れ、「派閥の職員として責任ある立場だった人物が、関与を否定するのは到底納得できない」と指摘。さらに、「旧安倍派の議員と松本氏の発言が食い違っており、これを放置するのは許されない」とし、自民党にさらなる説明責任を果たすよう求めた。
■参院選に向けた発信強化
夏の参院選に向けた党勢拡大については、「ショート動画などを活用し、より多くの人に政策を伝える工夫をしている」と説明。単に政策を打ち出すだけでなく、その財源の確保方法もセットで提案することを重視し、「責任ある野党としての姿勢を見てもらいたい」と語った。
■高齢者施設の紹介手数料問題にも言及
また、同日の一部報道で、高齢者施設への入所時に紹介業者が介在し、施設側から高額な紹介手数料を受け取っているケースが相次いでいることが報じられた件についてもコメント。「到底容認できるものではない」と強い姿勢を示した。
厚労省も「何らかの規制が必要」との考えを示しており、長妻氏は「この問題に速やかに対応する必要がある」と強調。加えて、「現在の保険財政は非常に厳しく、特に現役世代の社会保険料負担は先進国の中でも突出して高い。一方で、富裕層や超高額所得者の負担は低くなっている。この不公平な構造を見直していくべきだ」と述べ、今後の改革に意欲を示した。
会見を通じて長妻氏は、医療、政治倫理、社会保障と幅広い分野で政府の対応を厳しく批判し、今後の政策提案に力を入れる姿勢を強調した。
コメント: 0件
2025-02-18 17:52:38(キッシー)
コメントを投稿することができます。管理者の確認後公開されます。誹謗中傷・公序良俗に反する投稿は削除されます。
「先生の通信簿」は、議員や首長など政治家の公約・政策を「みんなで」まとめるサイトです。また、公約・政策に対しては、進捗度・達成度などを含めたご意見・評価を投稿することができます。
政治家や議員の方は、公約・政策を登録し有権者にアピールすることができます。また、日頃の活動報告も登録することができます。
選挙の際に各政治家の公約達成度や実行力など参考になれば幸いです。
※この情報は当サイトのユーザーによって書き込まれた内容になります。正確で詳しい情報は各政治家・政党のサイトなどでご確認ください。