2025-05-14 コメント投稿する ▼
ガザ情勢への「深刻な懸念」表明 岩屋外相がイスラエル外相と会談
日本、ガザ情勢に「深刻な懸念」表明 岩屋外相、イスラエル外相と会談
日本政府はガザ地区で続く人道危機に対し、深刻な懸念を表明した。5月13日、岩屋毅外務大臣はイスラエルのギデオン・サアル外務大臣との会談で、現地の情勢悪化を強調し、民間人の犠牲が増え続けることへの危機感を示した。
岩屋外相、ガザの人道危機に言及
岩屋外相は冒頭、2023年10月7日に発生したパレスチナ武装勢力によるテロ攻撃を非難し、これが地域の緊張を一層高めたと指摘。また、イスラエルによる軍事行動の拡大がガザ地区の人道状況を悪化させていることを問題視し、国際法の順守を強く求めた。特に国際人道法に基づき、非戦闘員への被害を最小限に抑える努力を求めた。
「中東での緊張がさらに高まることは、国際社会全体の利益にならない」と岩屋氏は述べ、イスラエルとパレスチナ双方に対し、自制と平和的解決への努力を促した。
二国家解決の重要性を強調
岩屋外相はガザの状況について話しつつ、パレスチナ問題の長期的な解決策として「二国家解決」の必要性を強調。「イスラエルとパレスチナの共存を目指し、安定した平和を築くことが不可欠だ」と述べ、双方が誠実に交渉を進めるべきだと訴えた。
一方、イスラエル側の立場を説明したサアル外相は、現地の安全保障上の懸念を主張したとされるが、その具体的な発言内容は外務省の発表では明かされていない。
大阪・関西万博での訪日を歓迎
今回の会談は、サアル外相が大阪・関西万博に合わせて訪日したことを受けて実現。岩屋外相はイスラエルとの相互理解を深める機会として万博の意義を強調し、両国間の文化・技術交流の促進を期待すると述べた。
サアル外相も、今回の訪日が日本とイスラエルの関係をさらに発展させるきっかけになることを望んでいると応じた。
今後も意見交換継続を確認
両外相は今回の会談を通じて、地域情勢を含む幅広い国際問題について引き続き意見交換を行うことで一致。日本政府は中東の安定を支援し、国際社会の一員として平和構築に貢献する方針を明確にした。