2026-03-06 コメント投稿する ▼
オマーン湾で日本船舶に損傷金子恭之国交相が発表ホルムズ海峡緊迫
金子恭之国土交通相は2026年3月6日の記者会見で、オマーン湾に停泊していた日本関係船舶で空からの落下物と思われる破片を発見し、軽微な損傷があったと発表しました。けが人はなく、運航に支障はないとのことです。
緊迫するホルムズ海峡周辺情勢
2026年2月28日、アメリカとイスラエルがイランに対する軍事攻撃を実施したことを受け、ホルムズ海峡周辺の情勢は急速に悪化しました。イラン・イスラム革命防衛隊はホルムズ海峡において「いかなる船舶の通過も許されない」という通告を行い、事実上の封鎖状態となっています。
ホルムズ海峡は世界の石油輸送の要衝であり、2024年には日量2020万バレルの原油が通過し、これは世界の海上輸送量の25パーセント以上、世界の石油消費量の約20パーセントに相当します。日本は原油輸入の9割以上を中東に依存しており、その大部分がホルムズ海峡を通過するため、今回の事態は日本経済にとって深刻な懸念材料となっています。
「ホルムズ海峡が封鎖されたら日本経済は終わりだよ。備蓄があっても長期化したら厳しい」
「中東情勢がまた不安定になって、ガソリン価格が上がるのが心配」
「日本の船が被害に遭わなくて本当に良かった。乗組員の無事が何より」
「オマーン湾で落下物って、何が落ちてきたんだろう。攻撃の余波なのか」
「エネルギー安全保障の脆弱さが露呈した。中東依存を見直す必要がある」
日本船主協会が窮状訴え
日本船主協会の長澤仁志会長は2026年3月4日、協会に所属する44隻の船がペルシャ湾に取り残されていることを明らかにしました。オマーン湾にも4隻が取り残されているということで、すべての船舶について船の状況など情報のやり取りができているとしています。
取り残されている船の内訳は、原油タンカーが半分程度で、そのほかに液化天然ガスや液化石油ガスなどのガス運搬船も含まれます。長澤会長は「当協会会員船舶、船員がペルシャ湾で身動きが取れない状況となっております。船員および船舶の安全を第1としつつ、1日も早くホルムズ海峡周辺の安全が確保され、わが国に必要なエネルギー、物資輸送が再開できることが望まれます」と訴えました。
海運大手3社が航行停止
商船三井、日本郵船、川崎汽船の海運大手3社は3月1日までに、ホルムズ海峡の航行停止を決定しました。商船三井はホルムズ海峡をつなぐペルシャ湾内において、同社が管理する液化天然ガス船や原油タンカーなど10隻ほどが常時航行していますが、「船員、貨物、船舶の安全を最優先に24時間体制で監視を強化している」としています。
日本郵船も平時は同湾内に液化天然ガス船や自動車運搬船などを航行させており、川崎汽船もペルシャ湾内に複数の船が航行していましたが、安全な海域での待機を指示しました。保険会社のホルムズ海峡を通る船舶への保険付保や保険料にも影響が出ており、海運会社は安全面と採算性の観点から航行を見合わせています。
タンカー攻撃も発生
3月1日には、オマーンの海上保安当局がムサンダム沖のホルムズ海峡でパラオ船籍の石油タンカーが攻撃を受けたと発表しました。乗組員はインド人とイラン人計20人で、4人が負傷したということです。また、英海事機関は同日、ホルムズ海峡に通じるオマーン湾で船舶が攻撃に遭ったとする報告を受けたと発表し、エンジン室で一時火災が発生したとしています。
今回、金子国土交通相が発表した日本関係船舶の損傷は、日本時間の3月4日午前7時半ごろ、オマーン湾に停泊していた船舶で確認されたものです。空からの落下物と思われる破片によるものとされ、周辺海域での軍事活動との関連が懸念されています。
日本政府の対応
木原稔官房長官は3月3日午前の記者会見で、イラン側によるタンカーへの攻撃が報じられるなど同海峡付近の情勢悪化について「事実関係について情報収集を続けており、引き続き動向を注視している」と述べました。日本関係船舶の被害はないと確認しているとしていましたが、今回の軽微な損傷の発見により、日本政府は業界団体を通じて注意喚起したほか、事態の沈静化に向けた外交努力を続けています。
資源エネルギー庁によると、2025年12月末時点で国家備蓄として国内の石油消費量の146日分に相当する原油を備蓄しており、民間備蓄などを合わせると合計254日分の石油備蓄があります。封鎖された場合でも「国内在庫や国家備蓄があり、石油製品の供給に直ちに影響が出ることはない」とされていますが、長期化すれば原油価格の高騰によりガソリン価格や物流コストなどが上昇し、日本でもインフレが加速する恐れがあります。
国際原油価格は、イラン攻撃前日の2月27日に1バレル73ドルだったものが、3月1日には78ドルまで急上昇しました。ホルムズ海峡の封鎖状態が長期化すれば、原油価格の一段の高騰が懸念されます。日本は原油の9割以上を中東に依存しており、エネルギー安全保障の脆弱さが改めて浮き彫りになっています。