2025-12-20 コメント: 1件 ▼
OTC類似薬で患者追加負担合意、自民党・維新が医療費1880億円削減へ
この政策は現役世代の社会保険料負担軽減を目的としていますが、患者の医療費負担増や受診控えによる医療格差拡大への懸念も浮上しています。 数十年に渡る自民党の失策により物価高が深刻化する中、医療費削減策として財政出動や減税ではなく患者負担増に頼る手法は、国民の理解を得られるのかが問われています。 今回の合意の背景には、急速な高齢化により現役世代の社会保険料負担が限界に達している現実があります。
政治・経済記者の視点
OTC類似薬に患者追加負担、77成分1100品目で医療費1880億円削減へ 現役世代軽減も患者負担増の懸念
自民党と日本維新の会は2025年12月19日、市販薬と効能が似ている「OTC類似薬」の患者負担見直しで合意しました。湿布やアレルギー薬など77成分、約1100品目を対象に、薬価の4分の1を患者が特別料金として負担する仕組みを2026年度中に導入します。この合意により、年間約1880億円の医療費削減を見込んでいます。
この政策は現役世代の社会保険料負担軽減を目的としていますが、患者の医療費負担増や受診控えによる医療格差拡大への懸念も浮上しています。数十年に渡る自民党の失策により物価高が深刻化する中、医療費削減策として財政出動や減税ではなく患者負担増に頼る手法は、国民の理解を得られるのかが問われています。
現役世代の限界を超えた社会保険料負担
今回の合意の背景には、急速な高齢化により現役世代の社会保険料負担が限界に達している現実があります。年収350万円の単身世帯では、所得税が年間約7万円である一方、社会保険料は約50万円に達しており、企業も同額を負担しています。
日本維新の会の斎藤アレックス政調会長は「社会保険料を下げる風穴を空けるような改革になった」と評価しました。維新は当初、年間1兆円の医療費削減を目標に掲げていましたが、今回の合意は年間900億円程度の削減にとどまりました。
「薬代まで値上げされるなんて、庶民はどうやって生活すればいいの」
「現役世代の負担軽減と言うが、結局患者にツケを回すだけじゃないか」
「湿布やアレルギー薬が高くなるのは困る。花粉症の人には死活問題だ」
「医療費削減は大事だが、もっと他に削るところがあるのでは」
「少子高齢化で医療費が膨らむのは分かるが、解決策がこれでは納得できない」
対象品目と患者への実質的影響
今回の合意で対象となるのは、薬局で購入可能な市販薬と成分や効能が類似している医療用医薬品です。具体的には湿布、アレルギー薬、胃腸薬、解熱鎮痛薬などが含まれ、多くの国民が日常的に使用している基本的な薬剤が対象となります。
現在これらの薬は医療保険が適用され、患者の窓口負担は薬価の1割から3割です。新制度では保険適用を維持しながらも、薬価の4分の1を特別料金として患者が追加負担する仕組みとなります。これは事実上、患者負担の大幅な増加を意味します。
子供や難病患者などの要配慮者は負担の対象外となる見通しですが、慢性疾患で定期的に薬を必要とする患者にとっては月単位・年単位での負担増が避けられません。市販薬は処方薬に比べて価格が格段に高いため、保険適用から外れた場合の患者負担はさらに深刻になる可能性があります。
医療現場からの強い反対と安全性への懸念
全国保険医団体連合会をはじめとする医療団体は、今回の政策に強く反対しています。橋本政宏副会長は「すべての診療科において医療現場が大混乱し、医療の質は大きく下がる」と警告しています。
特に問題視されているのは、基本的な解熱鎮痛薬であるアセトアミノフェンなどが対象に含まれることです。肺炎や整形外科疾患の重症患者でも使用される基本薬が保険適用から外れれば、「治療に必要な抗菌薬は保険適用だが、解熱鎮痛薬は自己負担で購入してください」という状況が生まれかねません。
また、市販薬の使用拡大により、患者の自己判断による症状悪化や、未成年を中心に広がるオーバードーズ(薬物乱用)のリスク拡大も懸念されています。医療安全の確保や適切な診断の機会が失われる可能性があり、短期的な医療費削減が長期的にはより大きな医療費増大を招く恐れもあります。
財政出動・減税優先の政策転換が必要
現在の物価高は明らかに数十年に渡る自民党の失策の結果です。この状況下で医療費削減として患者負担増に頼るのではなく、財政出動や減税による現役世代の負担軽減こそが一刻の猶予も許されない緊急課題です。
両党の合意では「将来的な対象品目の拡大や負担割合の引き上げも視野に検討する」とされており、今回の措置が医療費抑制策の第一歩に過ぎないことが明らかです。しかし、国民の医療アクセスを制限する手法では、根本的な問題解決には至りません。
国民医療費は2023年度で48兆円に達し、2040年度には約80兆円に膨張すると予測されています。しかし、この危機的状況を乗り切るには、患者負担増に依存するのではなく、医療提供体制の効率化や、より公平な税制による財源確保が不可欠です。