2026-02-24 コメント投稿する ▼
2026年度予算案を巡る異例の3党連携:年度内成立にこだわらない「充実審議」の波紋
中道改革連合、立憲民主党、そして公明党の3党の幹事長らが会談し、2026年度予算案について「年度内の成立がすべてではない」という認識で一致したのです。 これを検討するということは、野党側が「予算が成立しなくても構わない」という強い覚悟を持って交渉に臨んでいることを意味します。
異例の枠組みが誕生した背景
今回の会談で最も注目すべき点は、その「顔ぶれ」です。野党第一党の立憲民主党、新興勢力の中道改革連合、そして本来は自民党と連立政権を組んでいるはずの公明党が、予算案を巡って足並みを揃えたことです。この3党による幹部会合は今回が初めてであり、今後も毎週開催されることが決まりました。背景には、現在の政権が進める予算案の内容に対し、国民の生活実態との乖離(かいり)があるという強い危機感があります。特に「生活者ファースト」を掲げる中道改革連合が橋渡し役となり、従来の与野党対決とは異なる新しい対抗軸が形成されたといえます。
「年度内成立」よりも「審議の質」を重視
中道改革連合の階猛幹事長は、記者団に対し「いたずらに審議を先延ばしするつもりはない」と前置きした上で、「年度内成立だけがすべてではない」と明言しました。これは、政府・与党が目指す3月中の成立を、野党側が「数」の力で押し切られることを拒否する姿勢の表れです。予算案は国の1年間の使い道を決める最も重要な書類です。それを期限に間に合わせるためだけに、不十分な議論で通過させるべきではないという考え方が、今回の3党合意の根幹にあります。
暫定予算の編成という強力なカード
会談では、もし3月中に予算が成立しなかった場合に備え、「暫定予算」の編成を検討することも話し合われました。暫定予算とは、本予算が成立するまでの間、最低限必要な経費だけを支出するために組まれる短期間の予算のことです。これを検討するということは、野党側が「予算が成立しなくても構わない」という強い覚悟を持って交渉に臨んでいることを意味します。政府にとっては、暫定予算の編成は政権運営の行き詰まりを露呈することになるため、非常に強力なプレッシャーとなります。
公明党の動きと与党内の亀裂
今回の動きで最も政治的な衝撃が大きいのは、公明党の参加です。公明党は長年、自民党と連立を組んできましたが、今回の会談への参加は、予算案の審議において自民党と一定の距離を置く姿勢を示したとも受け取れます。公明党の西田実仁幹事長が、立憲民主党や中道改革連合と「充実した審議が必要だ」という認識を共有したことは、今後の政権運営において自民党が孤立する可能性を示唆しています。与党内での足並みの乱れは、予算案だけでなく、今後の重要法案の審議にも大きな影響を与えるでしょう。
今後の政局と予算審議の予測
今後、この3党は毎週会合を開き、予算案の修正や審議の進め方について協議を続けます。予測されるシナリオとしては、政府側が野党の要求を一部受け入れて予算案を修正するか、あるいは本当に暫定予算の編成に追い込まれるかのどちらかです。いずれにせよ、これまでの「与党が提案し、野党が反対するが、最後は期限通りに成立する」という国会の慣例は崩れつつあります。2026年度予算を巡る攻防は、日本の民主主義における「熟議」のあり方を問い直す重要な局面となるでしょう。