2025-06-10 コメント投稿する ▼
ミャンマー地震受け、日本がタイと技術協力会議開催|建設・地震対策で連携強化
日本、タイと災害対策で連携強化 ミャンマー地震受けて技術協力会議を開催
日本の国土交通省は6月10日、バンコクにて「建設時の安全管理」と「地震後の安全点検」をテーマにした日タイ技術協力会議を開催した。これは、3月にミャンマーで発生した地震を受けた支援の一環であり、タイ政府との連携をさらに深める技術協力の第3弾となる。
背景にミャンマー地震 日本は専門家派遣と支援を継続
2024年3月28日に発生したミャンマー地震を受け、日本政府は被災地域への間接的支援としてタイとの協力を強化。すでに4月3日に道路分野の専門家を派遣し、4月10日には技術協力ワークショップを実施しており、今回の会議が3回目の協力の場となった。
日タイ双方の官民関係者130人が参加
会議はバンコクにある高速道路公社内の会議室で行われ、日タイ双方から官民合わせて約130名が参加。日本側からは、国交省の各部局や在タイ日本大使館、JICA、土木研究所、首都高速道路株式会社などが出席。タイ側は、運輸省の次官や技術者らが参加した。
会議の主な内容 災害に強いインフラ構築をテーマに意見交換
会議では以下のプログラムが実施された。
開会挨拶
双方の代表が、これまでの支援の経緯に触れながら、今後の連携強化への期待を語った。
建設安全監査委員会の取組紹介(タイ運輸省)
タイ政府が推進する主要道路工事の安全管理体制について、同省が設置した「建設安全監査委員会」の事例を共有した。
建設時の安全管理
日本の発注者(国交省・首都高速)と受注者(タイアサヌマ)の立場から、それぞれの現場での安全確保策や実務ノウハウについて紹介。現地技術者との活発な意見交換も行われた。
地震後の安全点検
地震災害後の迅速な被害確認と復旧について、日本の最新技術と実績をJICA、土木研究所、ショーボンド建設などが発表。耐震補強や補修の手法について、技術的な質疑応答が行われた。
閉会挨拶
両国関係者が、今後も緊密な技術連携を進めることで一致した。
災害に備えた国際連携を加速 今後も継続支援へ
国交省は「今回のような実務者レベルの技術交流を積み重ねることで、ASEAN諸国との災害対応力の底上げを図る」としており、今後もタイとの連携を強化する方針。日本の防災・インフラ技術を活かした「アジア防災支援モデル」の一環として、民間企業と連携しつつ現地での展開が続く見通しだ。