2025-04-27 コメント投稿する ▼
中野国交相がフィリピン・タイ訪問 348億円支援のダバオバイパス事業視察とインフラ連携強化へ
フィリピン:ダバオ市バイパス建設プロジェクト
中野大臣は、4月28日にフィリピン・ダバオ市で開催されるバイパス建設プロジェクトの北行トンネル貫通式に出席する。このプロジェクトは、日本の円借款を活用し、フィリピン初の本格的な道路トンネルを含むバイパス道路を建設するものである。
- 事業名:ダバオ市バイパス建設事業(第二期)
- 借款金額:348億3,000万円
- 金利:年0.1%(コンサルティングサービス部分は年0.01%)
- 償還期間:40年(据置期間12年)
- 調達条件:日本タイド
- 事業概要:ダバオ市南部シラワンから北部パナボ市を結ぶ全長約45kmのバイパス道路を建設し、交通渋滞の緩和と物流の改善を図る。
このプロジェクトでは、清水建設と竹中土木がJVを組成し、トンネル工区を担当している。契約金額は約282億円で、全長10.7kmの区間において、2本の山岳トンネル(各2.3km)と3本の橋梁を含む本線道路を建設している。
また、本プロジェクトでは、日本の高度なトンネル掘削技術が活用されており、フィリピン人技術者への技術移転も進められている。これにより、フィリピン国内でのインフラ建設能力の向上が期待されている。
タイ:インフラ協力の強化
中野大臣は、4月29日にタイ・バンコクに移動し、市内周辺のインフラ施設を視察する。翌30日には、タイ政府要人との会談を行い、鉄道、港湾、都市開発、道路などのインフラ分野における協力について意見交換を行う予定である。
特に、鉄道および都市開発分野における協力覚書(MOU)の署名式が予定されており、日タイ間のインフラ協力関係の一体的な強化が図られる。
中野大臣のコメント
中野国交相は、今回の出張について「日本の優れたインフラ技術を海外に展開し、友好国との信頼関係を一層強化していきたい」と述べている。また、国土交通省は、フィリピンとタイを「アジア地域における重要なインフラ協力相手国」と位置づけ、引き続き人的交流や技術支援を進める方針である。
- 中野国交相が就任後初の海外出張でフィリピン・タイを訪問(4月27日〜30日)
- フィリピンでは、ダバオ市バイパス建設プロジェクトの北行トンネル貫通式に出席
- 同プロジェクトは、日本の円借款(348億3,000万円)を活用し、全長約45kmのバイパス道路を建設
- 清水建設と竹中土木がJVを組成し、トンネル工区(契約金額:約282億円)を担当
- タイでは、鉄道および都市開発分野における協力覚書の署名式に出席し、日タイ間のインフラ協力を強化
今回の出張を通じて、日本のインフラ技術の国際展開と、アジア地域におけるインフラ協力の深化が期待される。