2026-04-12 コメント投稿する ▼
自民党70年:支持率38%から変遷、世代で異なる有権者意識
安倍晋三政権下では、自民党の支持率は3割から4割台で比較的安定した推移を見せました。 最新の2026年3月調査では、自民党支持率は35%となっています。 結党当初の1955年は、20代が35%、30代が37%、40代が40%と、どの年代からも比較的高い支持を得ており、特に50代の支持率が43%と最も厚いものの、全世代からバランス良く支持されていたことがわかります。
結党から70年超、自民党の支持率の波
今年で結党から71年を迎える自由民主党。その歴史のほぼ全てで政権を担ってきた同党の支持率が、約70年間にわたりどのように推移してきたのか、朝日新聞社の世論調査データから振り返ります。結党当初の1955年11月、自民党の支持率は38%でした。鳩山一郎内閣の支持率も39%と、現在の政権と比較すると決して高くはありませんでした。自民党の支持率が4割を超えるようになったのは、高度経済成長期を牽引した池田勇人内閣の後半から、戦後政治の象徴ともいえる佐藤栄作内閣にかけての時期です。
長期政権を築いた中曽根康弘内閣時代には、1986年3月の調査で自民党支持率は49%に達し、国民の半数近くの支持を集める状況となりました。これは、戦後の自民党にとって大きな支持基盤があったことを示唆しています。
政権交代期に見る支持率の急落と回復
現行のRDD方式による電話調査が導入された2001年以降に焦点を移すと、自民党の支持率の変動はより顕著になります。特に、2009年から2012年にかけての民主党政権時代、自民党は野党となり、その支持率は最低で12%(2010年6月、2012年2月調査)まで落ち込みました。これは、国民が自民党以外の選択肢を求めた時期であったことを物語っています。
しかし、2012年の衆議院選挙で自民党が政権に復帰すると、状況は一変します。安倍晋三政権下では、自民党の支持率は3割から4割台で比較的安定した推移を見せました。国民の間に安定志向が広がったことや、政権の経済政策への期待などが背景にあったと考えられます。
ところが、近年の岸田文雄政権下では、自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題などが影響し、支持率が大きく低下しました。2024年6月の調査では、支持率が19%まで落ち込む場面もあり、政権運営の厳しさが浮き彫りとなりました。最新の2026年3月調査では、自民党支持率は35%となっています。これは、高市早苗首相の内閣支持率61%の約半分であり、党の支持と内閣の支持との間に乖離が見られる状況です。
世代で異なる自民党への支持、変化する有権者層
自民党への支持は、時代によって、そして有権者の年齢層によっても大きく変化してきました。結党当初の1955年は、20代が35%、30代が37%、40代が40%と、どの年代からも比較的高い支持を得ており、特に50代の支持率が43%と最も厚いものの、全世代からバランス良く支持されていたことがわかります。
結党から30年が経過した1985年の時点では、30代の支持率が最も低くなり、年代が上がるにつれて支持率が高まる傾向が見られました。これは、社会の変化とともに、若い世代の政治的関心や支持政党のあり方が変化してきたことを示唆しています。
さらに30年後の2015年、安倍晋三首相が政権を担っていた時期の調査では、70歳以上が43%と最も支持が厚い層となりました。一方で、20代の支持率は25%にとどまり、世代間の支持の格差がより鮮明になりました。高齢者層が自民党の主要な支持基盤となっている構造がうかがえます。
そして、高市早苗首相が政権を担う最新の2026年3月調査では、30代の支持率が49%と突出して高いという特徴が見られます。他の年代でも30%台の支持を得ており、結党当初のような全世代からの満遍なく支持される状態とは異なるものの、特定の世代からの強い支持がうかがえる状況です。
党員数激減、組織力の揺らぎ
政党の組織力を示す党員数にも大きな変化が見られます。党員数が記録として残る1977年には約151万人の党員がいましたが、これは党員・党友による総裁選の予備選挙制度が導入された翌年のことです。この制度導入を機に、党員数は増加傾向を辿りました。
1983年に参議院比例区選挙制度が導入され、候補者の名簿登載順位が党員獲得数などを参考に決定されるようになると、参議院選挙の前年にあたる年に党員数が急増する傾向が見られました。その結果、1991年には過去最多となる約546万人という党員数を記録しました。
しかし、2000年以降、自民党の党員数は大きく減少し、おおむね100万人前後で推移するようになります。特に、近年では党員数の減少傾向が続いており、2025年には約100万人となり、3年連続の減少となりました。選挙において、かつてのように党員・党友の組織力がそのまま結果に結びつく状況ではなく、無党派層の動向がより重視されるようになっています。政権交代を経験し、党勢回復を目指す中で、党員数の低迷は組織基盤の揺らぎを示唆しているとも言えます。
まとめ
- 自民党の支持率は、結党当初38%から、中曽根政権時代には49%まで上昇したが、近年は低迷傾向にある。
- 民主党政権下で最低12%まで落ち込んだ後、安倍政権下で3〜4割台で安定したが、岸田政権下で19%まで低下した。
- 年代別支持率では、結党当初は全世代から支持されていたが、近年は高齢層の支持が厚く、若年層の支持が低い傾向が続いていた。最新調査では30代の支持率が突出している。
- 党員数は1991年に約546万人のピークを迎えた後、2000年以降は100万人前後で推移し、近年は減少傾向にある。