2026-04-07 コメント投稿する ▼
過去最大122兆円超 2026年度当初予算成立 4月決着の背景と財政への課題
2026年度の当初予算が4月7日、参議院本会議で可決・成立しました。 一般会計の歳出総額は過去最大の122兆3092億円に達しましたが、予算成立が4月までずれ込むのは11年ぶりという異例の事態となりました。 今回の当初予算は、歳出総額で122兆円を超え、過去最大となりました。 * 2026年度当初予算は、一般会計歳出総額122兆円超と過去最大規模で成立しました。
成立を急いだ政治的背景
当初予算は、通常、年度が始まる前の3月末までに国会で可決・成立させるのが通例です。しかし、今回は成立が4月7日までずれ込みました。これは、参議院において、与党である自民党と日本維新の会だけでは過半数を確保できない状況が影響したと考えられます。予算案の成立には、日本保守党や一部の無所属議員の協力が不可欠でした。こうした少数与党の議会運営の難しさが、審議に時間を要し、結果として予算成立の遅れにつながったとみられます。高市政権としては、政権運営の基盤となる予算を早期に成立させたい思惑があったものの、衆議院解散による解散風なども影響し、審議が難航した側面もあるでしょう。
膨張する歳出、財政への懸念
今回の当初予算は、歳出総額で122兆円を超え、過去最大となりました。その内訳を見ると、防衛関係費は初めて9兆円台に乗り、9兆353億円となっています。また、年金や医療、介護などを合わせた社会保障関係費は39兆559億円に達し、歳出全体の約3割を占めており、依然として国の財政における大きな部分を占めています。
一方で、特に懸念されるのが「国債費」の急増です。昨今の金利上昇の影響で、国債の利払い費は前年度から2兆5千億円も増加し、13兆円に達しました。国債の償還費と合わせた国債費全体では、過去最大の31兆2758億円となり、歳出総額の約4分の1を占める計算になります。これは、将来世代が負担しなければならない利払いだけでも巨額になることを意味し、財政の持続可能性に対する深刻な懸念材料と言えます。積極的な財政出動を続ける中で、増大する国債費は、財政規律の緩みを招きかねないという指摘も出ています。
国民生活への影響と今後の課題
予算成立の遅れは、当初予算に盛り込まれた各種政策の実施時期にも影響を与える可能性があります。特に、年度当初からの執行を予定していた事業については、その開始が遅れることで、国民生活や経済活動への効果発現が遅れることも懸念されます。
また、今回の予算案は昨年12月に閣議決定されたものであり、その後、緊迫度を増す中東情勢や、依然として国民生活を圧迫する原油高騰・物価高といった喫緊の課題への対応が、当初予算には十分には反映されていません。こうした状況を受け、与野党からは早くも追加の経済対策などを盛り込んだ補正予算案の編成を求める声が上がっており、政府の迅速な対応が求められています。
高市政権は「責任ある積極財政」を旗印に掲げていますが、その実効性と、財政健全化とのバランスをどう取るのかが問われています。経済を活性化させるための財政支出が、将来世代への過度な負担増につながらないよう、歳出の効率化や歳入の見直しも含めた、より丁寧な財政運営が不可欠となるでしょう。国民一人ひとりの生活に、どのような影響を与え、また、どのような恩恵をもたらすのか、今後、予算の執行状況を注視していく必要があります。
まとめ
- 2026年度当初予算は、一般会計歳出総額122兆円超と過去最大規模で成立しました。
- 参議院での与党の議席状況などから、成立は4月7日までずれ込み、11年ぶりの異例の事態となりました。
- 防衛費や社会保障費が増加する一方、金利上昇による国債費が過去最大となり、財政への懸念が深まっています。
- 予算成立の遅れや、中東情勢・物価高などへの対応の遅れが指摘されており、補正予算での対応も求められています。