2026-02-25 コメント投稿する ▼
高市首相の「カタログギフト」問題:合法性と国民感覚のズレを読み解く
2026年2月、高市早苗首相の事務所が、自民党の当選議員らに対して数万円相当のカタログギフトを贈っていたことが明らかになりました。 今回のカタログギフト配布がなぜ違法にならないのか、その背景には政治資金規程法の仕組みがあります。 ギフトの購入費用は、高市首相が代表を務める自民党の選挙区支部から支出されていました。
繰り返される「当選祝い」の慣習
2026年2月、高市早苗首相の事務所が、自民党の当選議員らに対して数万円相当のカタログギフトを贈っていたことが明らかになりました。
この問題に対し、国民民主党の玉木雄一郎代表は記者団の取材に応じ、厳しい見解を示しました。
玉木氏は、この行為自体は法律に抵触しない「合法」なものであると認めつつも、政治家としての姿勢に疑問を投げかけています。
実は、同様の問題は過去にも起きていました。2025年3月には、当時の石破茂首相が衆議院の当選1期生に対し、10万円分の商品券を配ったことが批判を浴びています。
わずか1年ほどの間に、再び似たような金品贈呈の問題が浮上したことで、自民党の体質そのものが問われる事態となっています。
なぜ「合法」と判断されるのか
今回のカタログギフト配布がなぜ違法にならないのか、その背景には政治資金規程法の仕組みがあります。
ギフトの購入費用は、高市首相が代表を務める自民党の選挙区支部から支出されていました。
日本の法律では、政治家が有権者(一般の有権者)に物を贈ることは公職選挙法で厳しく禁じられています。
しかし、同じ政党の議員同士や、政治団体間での資金移動や寄付については、一定のルールの範囲内であれば認められています。
今回のケースは「党内での当選祝い」という形をとっているため、直ちに法律違反とはならないのが現状です。
玉木氏が指摘する「想像力の欠如」
玉木氏はこの問題について、予算委員会で時間を割いて追及するような「違法性」はないと冷静に分析しています。
しかし、その一方で「国民がどう受け止めるのか、想像力を欠いているのではないか」と強く批判しました。
高市首相側が配布したギフトの総額は、約1000万円にものぼるとみられています。
一般の社会において、当選祝いとして1000万円もの公的な資金(政治資金)が使われることは、到底考えにくい感覚です。
玉木氏は、たとえ法律で許されていたとしても、国民の目から見て「おかしい」と思われる行為を平然と行う感覚のズレを問題視しています。
政治資金の使途と非課税の恩恵
今回の問題で特に注目すべき点は、使われたお金の性質です。
政治家が代表を務める政党支部などの政治資金は、税制上の大きな優遇措置を受けています。
つまり、国民が納めた税金が原資となっている政党交付金や、非課税で集められた寄付金が、議員同士の「贈り物」に化けていることになります。
物価高などで多くの国民が生活に苦労している中、政治家だけが非課税のお金を使って高額なギフトを贈り合っている構図です。
玉木氏が「高市さんを応援していた人でも、残念だと思っているのではないか」と述べた背景には、こうした不公平感への懸念があります。
問われる政治改革の真価
今回の騒動は、現在の政治資金規程法がいかに「政治家にとって都合の良いルール」になっているかを浮き彫りにしました。
「合法であれば何をしてもいい」という論理は、国民の信頼を得るための政治とは正反対のものです。
玉木氏が指摘するように、単なる「いちゃもん」で終わらせるのではなく、何が問題の本質なのかを整理する必要があります。
それは、政治資金の透明性を高めることだけでなく、その使い道が社会通念に照らして適切かどうかという倫理観の問題です。
高市政権にとって、この「カタログギフト問題」は、国民との距離を測る大きな試金石となったと言えるでしょう。