2025-06-17 コメント: 1件 ▼
公約大阪万博「行けない子供」約1万人を無料招待へ 大阪府が1.5億円の引率費用を可決、課題は猛暑対策
大阪万博「行けない子供」1万人を無料招待 府が1.5億円の引率費を可決 課題は熱中症対策
大阪府議会は6月17日、大阪・関西万博の無料招待対象にもかかわらず来場が難しい子供たちを対象に、引率付きツアーを開催するための関連経費1億5千万円を計上した補正予算案を賛成多数で可決した。夏休みに開催予定で、約1万人を上限に小学生(主に3~6年生)を中心に募集する。バスでの団体送迎などを通じて、家庭の事情で万博に行けない子供に“未来社会の学び”を届ける狙いだ。
背景:校外学習を見送る学校が続出
府は当初、府内の小中高生および特別支援学校生に対し、学校単位での校外学習として無料招待を予定していた。しかし、交通手段の確保や猛暑への不安から、全体の14%超にあたる265校が参加を見送る意向を示しており、交野市や吹田市など一部自治体では全小中学校が不参加となった。
こうした背景を受け、府は校外学習として行けなかった子供たちのための「引率ツアー」を急遽企画。配布された無料チケットを活かせずにいた子供にも機会を与えるという建前だが、実態は参加促進策の“穴埋め”的性格が強い。
「家庭で行けない子供にこそ万博を体験させたい」
「盛り上がってきた万博なのに、行けない子供がいるのはおかしい」
引率ツアー、課題は「真夏の万博」
ツアーは複数の府立学校を集合場所に設定し、団体バスで送迎。参加者には飲料提供や看護師帯同などの安全対策を講じるとするが、開催時期は最も暑さの厳しい8月。いかに熱中症対策を徹底するかが最大の課題となる。
万博運営側もミストファンやスポットエアコンの増設、日傘の貸し出し、救護体制の強化などを進めるが、屋外での行動が避けられない万博会場での万全な対応は不透明なままだ。
「1日中、熱中症リスクの中に子供を置くのは本末転倒」
「そもそも夏休み開催が計画ミスでは」
事業の実効性と“政治的ショー”の境界
ツアーの意義は「格差是正」や「教育機会の均等」にある一方で、舞台裏には「見せかけの包摂策」「万博盛り上げの演出」といった冷ややかな見方も広がっている。
一部には「校外学習で万博に行くべきではない」「見せたいなら他にもっと落ち着いた場所がある」といった声もあり、そもそも万博を教育機会として適正とするかの議論すら定まっていない。
一方、吉村洋文知事は補正予算可決後、記者団に対し、
子供たちが万博来場を諦めて閉幕を迎えることなく、未来社会を体験してもらう取り組みが大きく前進した
と胸を張った。
今後の焦点
* 熱中症対策の現場実行力
* 引率するスタッフの確保・安全管理
* 学習効果と費用対効果の検証
すでに多くの学校が参加を見送る中での「追いかけ事業」が、府民の理解と共感を得られるかは不透明だ。教育、福祉、政治が交錯するこの政策は、夏の万博を前にして“見せ場”だけでは済まされない局面を迎えている。
この投稿は吉村洋文の公約「2025年大阪・関西万博の成功と大阪府と大阪市の連携強化」に関連する活動情報です。この公約は10点の得点で、公約偏差値35.4、達成率は0%と評価されています。