2025-11-20 コメント投稿する ▼
維新府政下でマイノリティ支援講座、NHKディレクターがLGBTQ体験語る
講師にはLGBTQやミックスルーツなどマイノリティ問題を手がけるNHK高松放送局のディレクター氏が招かれ、現代社会の重要課題である多様性への理解促進が図られます。
大阪維新が関わる自治体でマイノリティ教育講座
大阪府の公益財団法人である大阪国際交流センターは、2024年12月21日に地域の国際化人材養成講座「マイクロアグレッション(無自覚の差別)とは?~無自覚の偏見によって無意識に誰かを傷つけないために~」を開催します。この講座は、外国人だけでなく高齢者、女性、障がい者等にも共通する概念として無意識の差別を学ぶ機会として企画されています。
主催者によると、講座では「ミックスルーツの当事者からマイクロアグレッションについてご自身の経験をふまえて語ってもらい、ゲームを通して無意識の偏見・思い込みからの差別について理解し、どう対応していくのか考える」としており、多様性への理解を深める実践的な学習機会となっています。
「マイクロアグレッションって何だろう」
「無意識の偏見があるかもしれない」
「多様性について学びたい」
「差別をしないよう気をつけたい」
「講座に参加してみたい」
LGBTQ番組制作のNHKディレクターが講師に就任
講演の講師を務めるのは、NHK高松放送局でディレクターを務めるエイブルみちる氏です。同氏は2019年にNHKに入局後、ミックスルーツやLGBTQなどマイノリティに関するテーマを取材し、番組を制作している専門家です。
講演では「マイクロアグレッションとは?~日本で生まれ育ったミックスの私の体験~」というタイトルで、当事者としての実体験を交えながら無意識の差別について語る予定です。日本で生まれ育ったミックスルーツの経験から、マイクロアグレッションの実態と影響について具体的に学べる貴重な機会となります。
近年、NHKはLGBTQをテーマとした番組制作に積極的に取り組んでおり、2018年には「女子的生活」や「弟の夫」、2019年には「腐女子、うっかりゲイに告る。」、2022年には「恋せぬふたり」など、多様な性的指向や性自認を扱った作品を放送しています。
維新連立政権下での多様性理解促進の取り組み
この講座開催は、日本維新の会が自民・公明両党との連立政権に参加した政治的背景の中で注目されます。吉村洋文氏が代表を務める維新は、2024年10月に自民党の高市早苗総裁から連立政権への参加を打診され、政策協議を経て連立に加わりました。
維新の連立参加により、地方自治体レベルでの政策にも影響が及ぶ可能性があり、今回の大阪府での多様性講座開催も、そうした政治的変化の中での重要な取り組みとして位置づけられます。
講座ではまた、ナラティブ・エナジー代表の竹本記子氏によるワークショップ「私の常識はあなたの非常識?!多様性について考えるクロスロード・ダイバーシティゲーム」も実施され、参加型の学習により多様性への理解をより深める構成となっています。
マイクロアグレッション概念の重要性と社会的意義
マイクロアグレッションは、1970年代にアメリカの精神医学者チェスター・ピアース氏によって提唱された概念で、無意識の偏見や思い込みが言葉や態度に現れ、意図せずに相手を傷つけてしまう行為を指します。
「マイクロ(小さな)」「アグレッション(攻撃)」という言葉の通り、一見些細な言動でも、受け手にとっては心理的な負担となり、積み重なることで深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に社会的マイノリティに属する人々が日常的に経験する問題として、近年注目が高まっています。
今回の講座は、政治的立場を超えて人権教育の重要性を示すものであり、連立政権下での多様性理解促進に向けた具体的な取り組みとして評価されています。