2025-11-05 コメント投稿する ▼
大阪府でクマ目撃急増、吉村知事が冬眠前活動期に最大警戒呼びかけ
府内でのクマやクマらしき動物の出没件数は19件(11月4日時点)となり、記録のある1998年度以降で過去最多を更新しています。 大阪府内でのクマ目撃は豊能町や能勢町などの府北部に集中しています。 全国規模でのクマ出没増加の背景には、山間部での餌不足が指摘されています。 大阪府は住民に対し、以下の対策を呼びかけています。
全国では2025年度のクマ被害による死者が7人に達し、統計開始以来の最多となる深刻な状況が続いています。クマによる人身被害件数も4月から9月までで99件(108人)に上り、過去最悪のペースで推移しています。
大阪府北部に集中する目撃情報
大阪府内でのクマ目撃は豊能町や能勢町などの府北部に集中しています。特に北摂地域の山間部と住宅地が隣接するエリアで相次いで確認されています。
これまでに人的被害は報告されていませんが、養蜂箱の破損被害や柿を食べるクマの姿が確認されるなど、人の生活圏への接近が顕著になっています。
「山の近くに住んでいるので不安です」
「犬の散歩コースを変えないといけませんね」
「まさか大阪でクマの心配をするとは思いませんでした」
「子供の通学路が山沿いなので気になります」
「夕方の外出は控えた方がいいのかな」
吉村知事は「秋以降は、冬に備えて餌を求めて行動範囲を広げるので一層の注意をお願いします」と警戒を呼びかけました。クマは冬眠前の秋から初冬にかけて栄養を蓄えるため、活動がより活発になる傾向があります。
全国的な出没増加の背景
全国規模でのクマ出没増加の背景には、山間部での餌不足が指摘されています。特に東北地方などでは、クマの主要な餌となるブナの実の大凶作が見込まれており、餌を求めて人里に下りてくるクマが増加しています。
また、人口減少により山林と集落の境界にあった緩衝地帯が薄くなり、クマが人の生活圏に近づきやすくなったことも要因の一つとされています。
住民への具体的な対策
大阪府は住民に対し、以下の対策を呼びかけています。
山に行く際はラジオやクマ鈴など音の出るものを携帯し、クマに人間の存在を知らせることが重要です。また、不要な柿の木は伐採するよう推奨しています。
夕方から朝までの時間帯は特に注意が必要で、山間部周辺の住宅地では外出時の警戒を強めるべきです。クマを目撃した場合や足跡などの痕跡を発見した場合は、すみやかに市町村役場に連絡することが求められています。
政府の緊急対策
クマ被害の深刻化を受け、政府は10月30日にクマ被害対策に関する関係閣僚会議を初開催しました。木原稔官房長官は警察に対してライフル銃を使用したクマの駆除を早急に検討するよう要請し、11月中旬までに緊急の施策パッケージを取りまとめる方針を示しました。
2025年9月には改正鳥獣保護管理法が施行され、市街地にクマが出没した際、市町村の判断で発砲を可能とする「緊急銃猟」制度が開始されています。
府や各市町村のホームページでは地域の出没状況を随時更新しており、住民は外出前に最新情報を確認することが推奨されています。これらの情報を活用し、適切な予防策を講じることで安全な生活環境の維持が期待されています。