2025-11-04 コメント投稿する ▼
小坂英二氏が指摘「老親扶養ビザ件数不明」出入国在留管理庁統計の盲点浮き彫り
外国人の老親を呼び寄せる「老親扶養ビザ」の具体的件数が統計で把握されていない問題を指摘し、制度の透明化を求めています。 小坂英二氏が出入国在留管理庁に確認したところ、在留外国人が母国の70歳以上の親を日本に呼び寄せる「老親扶養・特定活動ビザの告示外のその他区分」について、具体的件数は「不明」との回答を得ました。
統計の盲点が浮き彫りに
小坂英二氏が出入国在留管理庁に確認したところ、在留外国人が母国の70歳以上の親を日本に呼び寄せる「老親扶養・特定活動ビザの告示外のその他区分」について、具体的件数は「不明」との回答を得ました。通称「老親扶養ビザ」は統計に独立した項目がなく、8177件の「その他」に含まれているのが現状です。
一件ずつ集計しなければ老親扶養の件数は分からないという状況に対し、小坂氏は「外国人による福祉へのただ乗りの元凶となるこのビザについて、まず現状を把握する必要がある」と問題提起しました。
「老親扶養ビザの実態が見えないのは問題だと思います」
「統計で把握できないなら制度の検証もできませんね」
「母国の書類は簡単に偽造できるのが心配です」
「日本の医療費負担がどれくらい増えているのか知りたい」
「制度の厳格化は必要だと感じます」
改善要求の具体的内容
小坂氏は担当官に対し、複数の是正を求めました。まず「老親扶養を単独の項目として把握できるように統計を整理すること」を要請しました。現在の「その他」にまとめる方式では、政策検証に必要な基礎データが得られない状況です。
また「母国の親の現状を示す書類など簡単に偽造する国は多数ある」として、現状把握の担保を厳格化することも求めました。老親扶養ビザは人道的配慮から認められる制度ですが、書類の真正性確認に課題があることが指摘されています。
アジア系申請者の実態
小坂氏が示した統計によると、告示外特定活動ビザの申請者の多くがアジア出身者であることが分かります。「大部分、あるいはほぼ全てがアジア出身者の区分もある」と指摘し、地域別の傾向が見えています。
老親扶養の特定活動ビザは明確な基準が定められておらず、法務大臣が人道的見地から個別に判断する制度です。申請には親が70歳以上で一人暮らし、母国に面倒を見る親族がいないこと、日本側に十分な経済力があることなどが実務上の目安とされています。
社会保障制度への影響懸念
老親扶養ビザで来日した高齢者は国民健康保険に加入でき、3割負担で医療を受けられます。日本の医療費負担増加が懸念される中、外国人高齢者の受け入れは慎重な検討が必要との声が上がっています。
制度上は扶養者に十分な経済力が求められますが、実際の運用では生活保護などの社会保障制度への影響も議論されています。小坂氏の指摘は、制度の透明性確保と適正運用の重要性を浮き彫りにしました。
一方で、人道的配慮から家族の呼び寄せを認める制度の意義も重要です。今後は統計整備による実態把握と、制度の適正運用のバランスが求められます。
今回の小坂氏の問題提起により、出入国在留管理庁の統計整備のあり方が注目されそうです。外国人政策の透明性確保に向けた議論の契機となる可能性があります。