2025-06-03 コメント投稿する ▼
和歌山県の観光客数が回復基調に 外国人宿泊者は過去最多の51万人に到達
和歌山で外国人宿泊客が過去最多を記録 観光回復が本格化
和歌山県が発表した観光客の動向によると、2024年の1年間で県内の主な観光地を訪れた人の数は約3,273万人に達し、前年よりも増加したことがわかった。とりわけ外国人観光客の宿泊数が大きく伸び、初めて年間で51万人を突破。コロナ禍前の水準を上回り、インバウンドの回復傾向が鮮明となっている。
コロナ前の水準に肉薄 国内外からの来訪が増加
昨年1年間で県内を訪れた観光客は、前の年と比べて約2.5%増加し、日帰りで訪れた人が2,766万人、宿泊客が506万人となった。過去最多だった2019年の約3,540万人には届かないものの、その9割以上を回復しており、観光業界からは明るい兆しとの声が出ている。
アジア圏を中心に外国人旅行者が急増
特に目を引くのは外国人宿泊者の伸びだ。2023年と比べて3割以上増加し、合計で51万人に達した。内訳を見ると、中国から12万人以上、香港や台湾からも多数の旅行者が訪れており、アジアからの来訪者が全体の約半分を占めている。欧米やオーストラリアからの観光客も増え、今後のさらなる拡大が期待される。
観光地ごとに異なる動き 世界遺産のPR効果も
和歌山市が訪問者数で最も多く、約615万人が訪れた。市内の宿泊者数は5年ぶりに100万人を超えたことからも、宿泊を伴う滞在型の観光が回復していることがうかがえる。南紀白浜や熊野古道、高野山といった歴史や自然を感じられるエリアでも人出が増えており、特に世界遺産登録20周年を迎えた「紀伊山地の霊場と参詣道」では、PR活動の成果が顕著に表れた。田辺市や那智勝浦町、高野町などでも前年を上回る人出が記録されている。
ネット上の声「地方の努力が実った」
XやFacebookでは、観光客数の増加に多くの反応が寄せられている。
「地元の取り組みが報われた結果だと思う。もっと評価されていい」
「アジアの観光客が戻ってきたのは経済的にも大きな意味がある」
「世界遺産だけじゃなく、温泉や食も魅力的。もっと海外に発信を」
「インバウンド頼みではなく、地域の魅力で勝負している感じが良い」
「これからは外国語対応の質も問われるね。次のステップだと思う」
今後の課題と展望
回復基調にあるとはいえ、地域間で観光客の分布に差があるのも事実だ。また、急増する訪日客に対応するインフラや人材の確保、マナー啓発、災害時対応など、継続的な整備が求められる。和歌山県は観光を「稼ぐ力」と位置づけており、今後も戦略的な誘客策が期待される。