2025-05-26 コメント投稿する ▼
女系天皇容認に異議あり 自民・有村治子氏が読売社説を批判「伝統無視の粗雑な主張」
自民・有村氏、読売社説に異議 女系天皇容認論を「粗い政治的主張」と批判
自民党の有村治子参議院議員は、5月26日の参院決算委員会で、読売新聞が同月15日に掲載した「女系天皇容認」につながる社説に対して強い懸念を示した。特に、女性皇族を中心とした「女性宮家」の創設案に関する同紙の記述に対し、有村氏は「日頃信頼している新聞だからこそ、あまりに粗く、政治的すぎる主張に違和感を覚えた」と語り、社説の内容に真っ向から異を唱えた。
「女性宮家」報道に事実誤認の指摘
読売新聞は社説で、女性皇族が結婚後も皇族としての身分を維持し、その配偶者や子どもにも皇族資格を与えることで、皇室の存続を図るべきだと提案している。さらに、与野党協議において各党の意見が概ね一致しているとも記していた。しかし有村氏は、「現在議論されているのはあくまで女性皇族が婚姻後も皇族として残るかどうかであり、『女性宮家の創設』自体が議題となっているわけではない」と反論。「この社説は、何を根拠にそう主張しているのか、疑問を感じる」と述べ、報道の正確性に疑問を呈した。
旧宮家案に対する否定的な論調にも反発
さらに読売社説は、戦後に皇籍を離れた旧11宮家の男系男子が皇族復帰する案に否定的な見解を示し、「国民の理解が得られるのか疑問」とした。しかし有村氏はこれに対し、「このような記述を見るとは思わなかった」と驚きを隠さず、「養子として皇室に迎え入れるという案は検討されているが、それが直ちに皇位継承者になるわけではない。社説は事実関係を誤解している」と指摘した。
結婚相手を制度で縛る? 誤解を招く内容と批判
また、社説では「旧宮家出身者を女性皇族の結婚相手として想定する声が自民党内にある」との記述がなされたが、有村氏は「そうした制度的な制限を設けようという意図は党内に存在しない。読売の記述は、あたかも保守政党が皇族の人権を侵害するかのような誤った印象を与える」と厳しく批判した。「皇室の尊厳を傷つけるような議論は党内でもなされていないことを確認している」とも述べ、報道の内容に強い違和感を示した。
ネットでは賛否が拮抗
この問題に関して、SNS上ではさまざまな意見が飛び交っている。
「有村さんの発言はもっともだ。皇室の伝統を軽んじてはならない」
「読売の社説はちょっと飛ばしすぎ。女系天皇には慎重になるべき」
「皇族の結婚相手まで国が決めるのは時代錯誤だと思う」
「旧宮家復帰を否定する理由が感情論ばかりで説得力に欠ける」
「女性宮家を作る前に国民的議論を尽くすべきだろう」
皇統の安定と国民理解のバランスを
皇室の存続をどう図るかという問題は、日本の国体に関わる重要な論点である。女性宮家や女系天皇の是非については、国民の価値観や伝統意識とも深く関わってくるため、拙速な制度改正ではなく、国会における慎重な議論と国民的合意形成が欠かせない。