2025-06-06 コメント投稿する ▼
長野県がインドネシア・ベトナムで観光プロモーションを実施へ 東南アジアからの誘客強化に本腰
長野県、東南アジアからの観光客呼び込みへ インドネシア・ベトナムで現地PRを展開
長野県が、外国人観光客の受け入れ拡大に向けた新たな取り組みとして、インドネシアとベトナムで観光プロモーションを実施する方針を打ち出した。東南アジア市場の成長を背景に、訪日観光の人気が高まる中、県内観光の魅力を直接アピールすることで、現地からの誘客につなげる狙いだ。
この事業は、県の観光スポーツ部が主体となって進めるもので、2025年12月にジャカルタとホーチミンでセミナーや商談会などを開催する予定。現地の旅行業者や関係者を招き、長野県の観光資源、アクセス情報、季節ごとの魅力などを紹介し、旅行商品の造成や販売促進を図る。
具体的なスケジュールとしては、12月15日にジャカルタで観光セミナーおよび商談会、16日には現地企業を訪問してのセールス活動を実施。続く17日と18日には同様の形式で、ホーチミンでもプロモーションが展開される。商談会では最大120分の個別面談のほか、ネットワーキングや抽選イベントなども予定されており、現地参加者との関係強化も視野に入れている。
この取り組みに向け、長野県は現在、企画・運営を担う受託事業者を公募している。委託費の上限は約790万円で、県としても本格的な展開に力を入れていることがうかがえる。
インドネシアとベトナムは、ともに経済成長が著しく、若年層を中心に海外旅行への関心が高まっている地域。特に自然やアウトドア体験に関心を持つ層が多く、山岳観光や温泉、雪景色などを売りにできる長野県との相性は良いとされている。
また、県内の観光事業者にとっても、従来の台湾・香港・韓国といった主要市場に加え、新たな顧客層を獲得するチャンスだ。今回のプロモーションでは、商談による現地旅行商品の具体化だけでなく、将来的なリピーター創出やSNSを通じた波及効果も期待されている。
長野県はこれまでもインバウンド誘致に積極的で、中国語圏や欧米からの観光客増加にも一定の成果を上げてきた。今回はさらに東南アジア市場への接点を深めることで、訪日客の多様化と年間を通じた誘客の安定化を目指す。
* 長野県がインドネシア・ベトナムで観光PRを実施予定
* 現地でのセミナー・商談会・セールス訪問を12月中旬に開催
* 東南アジア市場からの旅行客誘致を強化し、観光消費の拡大を目指す
* 自然体験や文化資源を武器に、現地旅行業者との関係構築を図る
* 県内観光事業者にとっても新規市場への足がかりに
海外旅行の主役が多様化する中、長野県が見据えるのは、目先の集客だけでなく、「選ばれる観光地」としての地位の確立だ。東南アジアからの観光客が、信州の自然に感動する日もそう遠くはないかもしれない。