2026-07-16 コメント投稿する ▼
仁比聡平氏が再審無罪事件の第三者検証要求 袴田・福井で検察の無反省を追及
日本共産党の仁比聡平議員は2026年7月16日の参院法務委員会で、袴田事件・福井事件における再審無罪判決を取り上げ、検察の無反省な態度を厳しく批判しました。袴田事件で5点の衣類の捏造を認定した判決に対し、検事総長談話が「強い不満」を表明。福井事件では名古屋高検の調査報告書が「事件記録を精読・検討することは困難」と言い訳するにとどまっています。仁比氏は「組織ぐるみとの批判から逃げる弁明にすぎない」と一蹴し、高市早苗首相に再審無罪事件の第三者検証の指示を求めました。高市首相は「プライバシー侵害の恐れがある」などと拒否しましたが、仁比氏はプライバシーに配慮した検証は可能だと反論しました。
証拠捏造を認めぬ検察の「おごり」を追及
2026年7月16日、参院法務委員会で日本共産党の仁比聡平議員は、再審無罪判決が相次ぐなかでも検察が無反省な態度をとり続けていると批判し、高市早苗首相に対して「国による再審無罪事件の第三者による検証を指示すべきだ」と直接求めました。
袴田事件では、2024年9月26日に静岡地裁が袴田巌氏に再審無罪判決を言い渡しました。判決は、無罪の決め手となった「5点の衣類」について捜査機関による捏造と明確に判示しました。ところが検察は、畝本直美検事総長名義の談話で「捏造と断じたことには強い不満を抱かざるを得ない」と述べ、さらに「被告人が犯人であることの立証は可能」などとの立場も示しました。
仁比氏は「これは検察組織ぐるみで裁判制度と司法の独立を否定するに等しい」と追及しました。これに対し高市首相は「裁判制度や司法権の独立を否定しない」などと答弁しましたが、仁比氏は「検察のおごりを首相は正当化している」と批判しました。
「58年間も死刑囚として生きることを余儀なくされた人の苦しみを思えば、検察の態度は許されない」
「裁判所が捏造と断じた事実を認めず、犯人視し続ける検察は、刑事司法の信頼を根底から壊している」
「組織ぐるみとの批判から逃げる弁明」 福井事件でも検察は無反省
もう一つ取り上げたのが福井事件です。2025年7月18日、名古屋高裁金沢支部は、福井県で起きた女子中学生殺害事件で40年近く冤罪被害を受けてきた前川彰司氏に再審無罪判決を言い渡しました。
再審無罪判決は、検察や警察の活動について「捜査や公判での立証に行き詰まりを感じ、被告人を立件して有罪に持ち込みたいという思惑を強く有していた」と判示しました。捜査機関が描いたストーリーに合わせて証拠を作り上げた疑いが法廷で明らかにされたのです。判決が確定するまでの約40年間、前川氏の人生は奪われたままでした。
40年にわたり前川さんの人生を奪った捜査への反省がないなら、冤罪事件を繰り返すだけだ
一方、名古屋高検が2026年7月に公表した調査報告書では、「個々の事件記録の隅々まで精読・検討することは事実上困難」などと言い訳するにとどまっています。仁比氏はこれを「組織ぐるみとの批判から逃げる弁明にすぎない」と一蹴しました。福井事件では、検察が一審の公判中に前川氏を無罪とする捜査報告書を持っていながら、30年以上にわたって現場から最高幹部まで無罪の証拠を隠蔽し続けたことが明らかになっています。
組織として証拠を隠し続けてきたことへの反省が全くない。報告書は言い訳の羅列だ
「プライバシー配慮で検証は可能」 政府の拒否に反論
仁比議員は「国による再審無罪事件の第三者による検証を指示すべきだ」と高市首相に直接求めました。高市首相は「司法権独立の観点から問題が生じ、プライバシー侵害などの恐れがある」として否定的な答弁に終始しました。
仁比氏はこれに対し、プライバシーに配慮した形での第三者検証は十分に可能だと反論し、政府の拒否姿勢は検察を守るための言い訳にすぎないと批判しました。
プライバシーに配慮した検証は他の領域でも行われている。やる気がないだけではないか
2026年7月16日の参院法務委員会では、政府提出の再審法改定案も採決されました。この改定案は証拠の全面開示も、再審開始決定への検察の不服申し立て禁止も盛り込まれておらず、共産党と立憲民主・国民民主・公明各党は反対しました。仁比氏は反対討論で「冤罪被害者の救済という再審制度本来の目的に逆行する」と批判し、法案の撤回を求めました。
袴田事件と福井事件で明らかになった問題は、検察・警察による証拠の捏造と組織ぐるみの隠蔽です。こうした問題が繰り返されないためには、独立した第三者による検証が不可欠です。国民の基本的人権を守る刑事司法の再構築が、いまこそ求められています。
まとめ
- 仁比聡平議員が2026年7月16日の参院法務委で再審無罪事件の第三者検証を高市首相に要求した
- 袴田事件で検察は「5点の衣類の捏造」を認定した判決に「強い不満」を示す談話を発表した
- 福井事件では検察・警察が40年近く証拠を隠蔽し続けたことが明らかになっている
- 名古屋高検の調査報告書は「事件記録を精読・検討することは困難」と言い訳するだけにとどまった
- 高市首相は「プライバシー侵害のおそれ」を理由に第三者検証の指示を拒否した
- 仁比氏はプライバシーに配慮した検証は可能だと反論し、政府の姿勢を批判した
- 再審法改定案(刑訴法改定)は証拠全面開示も抗告禁止も盛り込まれず、共産党などが反対した