2025-05-20 コメント投稿する ▼
米軍横田基地PFAS流出で住民不安高まる 山添議員が政府の無対応を追及
米軍横田基地のPFAS流出問題が波紋 山添議員「政府は抗議すべき」
有害な有機フッ素化合物(PFAS)の流出が繰り返されている米軍横田基地をめぐり、共産党の山添拓参院議員が5月20日、参議院外交防衛委員会で政府の姿勢を厳しく追及した。流出事故の背景には、米軍によるずさんな保管管理と、日本政府の曖昧な対応があると指摘されている。
野ざらしのドラム缶と説明責任の欠如
横田基地では2023年1月と2024年8月の2度にわたってPFASを含む汚染水が基地外に流出。2024年4月に米国防総省の監察官が公表した報告書では、汚染水が屋外にドラム缶で放置され、日本側が定めた環境管理基準(JEGS)にも違反していたことが明記された。対策計画さえ作られていなかったという。
山添氏は「米軍の報告では、保管場所も管理体制もガイドラインに反している」と問題点を指摘。防衛省の田中利則地方協力局長に説明を求めたが、「米側に確認中」と繰り返すのみで、明確な説明はなかった。
情報共有はされたのか、それとも隠したのか
山添議員はさらに、米側の内部調査が2023年4月には始まっていたにもかかわらず、日本政府がそれを公表しなかった点を追及。「政府が知らなかったのか、それとも知っていて黙っていたのか。どちらにしても問題だ」と訴え、調査の経緯を国民に明かすべきだと強調した。
PCB問題も浮上 政府は抗議せず
報告書には、使用が禁止されている猛毒の化学物質PCBを含む変圧器の所有権を、米軍が国内ルールに反して第三者に移転した疑惑も記されていた。山添氏は「在日米軍は自分たちのルールすら守っていない」として、政府が抗議すべきと主張した。しかし、防衛省からは「抗議する」との明言はなかった。
「日本政府は、いまだに日米同盟の維持を最優先して、住民の安全を二の次にしている。これでは国民の信頼を得られない」。山添氏は、毅然とした外交姿勢が欠かせないと訴えた。
ネットの声:住民と環境を守れという怒り
「日本人の健康に関わる問題。政府は即座に抗議すべきだった」
「アメリカの基地がある地域だけでなく、全国の問題に発展する恐れがある」
「野ざらしのドラム缶って…本当に先進国の軍隊なのか疑う」
「JEGSも米軍の内部規則も無視して、誰も責任を取らないのは異常」
「日米地位協定、もう見直さないと国益を損なうばかり」
政府の対応が問われる今後
PFASは人体への蓄積性が高く、がんやホルモン異常の原因になるとも言われている。基地周辺住民にとっては切実な問題であり、政府が引き続き米側と調整を繰り返すだけでは不安を拭えない。国民の命と暮らしを守る姿勢が今、政府に問われている。