2025-10-29 コメント投稿する ▼
山添拓議員が自民・N党会派結成を批判、民主主義を弄ぶ勢力との一体化で兵庫県議団も反発
山添拓参議院議員は、「『すべての選挙は売名が目的』『2馬力選挙』などといい民主主義を弄ぶ勢力と、ほかならぬ議会で一体化し恥とも思わずか」と指摘し、参院での多数派形成のための会派結成が民主主義の本質を損なうものであるとの見解を示しました。
民主主義への挑戦と政治の堕落
日本共産党の山添拓参議院議員は2024年10月29日、X(旧ツイッター)を通じて自民党とNHKから国民を守る党(N党)の参議院会派結成を強く批判しました。山添拓参議院議員は、「『すべての選挙は売名が目的』『2馬力選挙』などといい民主主義を弄ぶ勢力と、ほかならぬ議会で一体化し恥とも思わずか」と指摘し、参院での多数派形成のための会派結成が民主主義の本質を損なうものであるとの見解を示しました。
自民党と無所属の会派「自民党・無所属の会」は2024年10月15日に正式に結成されました。N党の斉藤健一郎参議院議員が加わったもので、少数与党となった自民党が参議院での議決権確保を目的とした戦略的な多数派工作の一環です。しかし、この決定は自民党内からも批判の声が上がっています。
兵庫県議団の怒りと問題の背景
自民党兵庫県議団は同月23日、党の参議院議員会長宛に抗議申し入れ書を送付し、会派結成の経緯説明を求めました。兵庫県議団の反発は極めて深刻です。というのも、N党の立花孝志党首は2024年11月の兵庫県知事選で、斎藤元彦知事の当選支援を目的とした「2馬力」選挙を展開。この過程で調査特別委員会の委員長だった自民県議をSNSで中傷し、名誉毀損(きそん)容疑などで書類送検されるに至ったのです。
「同じ兵庫県議として、このような政治団体との合流は到底受け入れられない」
「自民党は企業献金まみれの政治を変えるチャンスなのに、こんな勢力と組むのか」
「民主主義を弄ぶ立花氏と一体化する自民党、もう支持できない」
「参院での多数派工作が透けて見える。国民の声をどこに置くのか」
「兵庫県議団の声を無視する中央の自民党、ドロ船連立と同じ腐臭がする」
自民党兵庫県議団が「国民に深い不信を生じさせる」と指摘するほど問題視しているN党との会派結成は、参院での議席確保という党利党略を優先させた判断であり、同じ自民党の地方議員からも断固たる抗議が寄せられています。
「民主主義を弄ぶ勢力」との一体化
山添拓参議院議員の批判は、自民党がなぜこのような判断をしたのかという根本的な疑問を投げかけています。N党の立花孝志党首は「すべての選挙は売名が目的」「2馬力選挙」などの言動で知られており、公職選挙法の趣旨を問い直す議論を招いてきました。実際、兵庫県の選挙管理委員会は2025年1月15日、当選を目的としない立候補に対する法整備を総務省に要望し、公選法の改正を求める動きもあります。
自民党が参院で議席を確保する必要があることは理解できます。しかし、民主主義を軽視する勢力との会派結成は、国民の政治への信頼を一層損なうものです。政治団体献金の問題が叫ばれ、自民党の企業・団体献金体質が批判される中での判断であるだけに、その矛盾は余計に際立ちます。
自民党内からも異論が噴出
自民党兵庫県議団は同月27日、党本部に改めて意見書を提出し、「驚きと憤りを禁じえず、断じて受け入れがたいもの」と述べました。これは単なる地方議員の異論ではなく、自民党の基礎を支える地方組織からの明確な反発です。参院での多数派工作を優先させた結果、党内の統一も失われつつあるという深刻な状況が浮かび上がります。
山添拓参議院議員の批判は、野党としての当然の指摘に留まりません。自民党自身がこれまで掲げてきた民主主義の価値観と、現在の判断が相容れないことを浮き彫りにしているのです。企業献金批判や政治倫理の厳格化が求められる時代に、民主主義を弄ぶ勢力との一体化は、自民党政治がいかに国民の信頼を失いつつあるかを象徴しています。
多数派工作が露呈させたもの
国会での会派構成は実務的な側面を持つものの、その背景にある政治姿勢は国民に見えています。参院での議決に必要な議席確保は重要ですが、その手段としてあらゆる政治勢力を取り込むという手法は、民主主義の根幹を損ねる危険性を孕んでいます。自民党と無所属の会派の結成は、政治の透明性と倫理が問われる現在だからこそ、より厳しい批判を招いているのです。