2025-06-27 コメント投稿する ▼
AIエンジニアの安野貴博氏が参院選出馬へ 「憲法9条は改めるべき」「AIに国家投資を」
テクノロジーで政治を変える
AIエンジニアの安野貴博氏、憲法9条改正とAI重点投資を主張 参院選へ「チームみらい」で挑戦
都知事選15万票から新党設立へ
政治団体「チームみらい」の代表を務める安野貴博氏(34)が、7月の参院選に向けて正式に出馬を表明した。AIエンジニアとしての経歴を持つ安野氏は、「テクノロジーで政治を変える」を掲げ、行政のデジタル化やAIへの国家投資を軸に据えた政策を訴えている。
27日に東京都内で行われた産経新聞のインタビューでは、「未来の明るい日本を作るためには、既存の政治に依存しない選択肢が必要」と語り、昨年の東京都知事選で約15万5千票を得た経験を踏まえ、「インパクトを最も出せる道が、新党を自分で立ち上げることだった」と新党結成の経緯を明かした。
「チームみらい」は、旧来型の政党とは一線を画し、テクノロジーと現実的な制度改革を軸にした政治を志向する新しい政治勢力であるとされる。安野氏は、議席を獲得した場合には「是々非々の姿勢で国会論戦に臨む」として、政局よりも政策実現を重視する考えを強調している。
「この人、本気でAIで国を動かす気だ」
「地に足ついたテクノロジー政治なら期待できる」
「新党って聞くと構えるけど、これは一理ある」
「9条改正に触れる覚悟は評価したい」
「議員報酬に群がる連中とは違いそう」
憲法9条は「現実に即した表現に」
安野氏は憲法改正についても率直な姿勢を見せた。特に第9条に関しては、「一言一句変えるべきではないという立場ではない」と前置きした上で、「自衛隊が戦力でないと言い切るのは、相当に解釈を重ねないと難しい。現実に即した表現に改めるべきだ」と明言した。
この発言は、曖昧な憲法解釈に依存してきた現行の安全保障政策に対し、より明確で誠実な憲法規定を求める立場を示すものであり、「改憲=右派」という単純なレッテルからは距離を置いた、技術者的な論理と現実主義に基づいた提案といえる。
従来の護憲勢力や保守政党とも一線を画すバランス感覚が特徴で、「解釈を広げるより条文を整えるべき」という視点に、共感する有権者も現れつつある。
成長戦略はAI分野に集中投資
安野氏の政策の中核に据えられているのが、AI技術への国家的な重点投資だ。少子高齢化が進む日本において、人的リソースの不足を補う唯一の手段としてAI活用を挙げ、「欧米に比べて日本では労働者のAI導入への抵抗が少ない。いち早くAI活用を進めることで新たな産業構造を作れる」と訴えた。
行政手続きの自動化、教育現場での個別最適化、医療の予測診断など、幅広い分野への応用可能性を指摘し、「テクノロジーを味方につける国家戦略が必要だ」と強調。単なるIT化ではなく、「政策のロジック自体をコードとして再設計する」という、エンジニアならではの視点が光る提案だ。
一方で、国民の不安を煽るような過度なAI推進には否定的で、「人間の価値を尊重した形で技術を使う」との姿勢も忘れていない。テクノロジー万能論に陥らず、実装主義と現実主義を融合させた政策像が、一定の説得力を持って伝わっている。
ポピュリズムではなく、政策で勝負
安野氏の政治姿勢には、「過激さ」や「炎上商法」といった要素は見られない。むしろ冷静かつ論理的な提案を重ね、「声の大きさではなく、制度設計で勝負する」との態度を貫いている。これは昨今のポピュリズム的傾向が強まる政界において、ひとつの対抗軸となり得る。
今後、選挙戦が本格化する中で、同氏の政策がどこまで浸透し、支持を拡大できるか注目される。とりわけ都市部の若年層やテクノロジーに関心を持つ有権者にとっては、既存政党に代わる選択肢として浮上する可能性がある。