2025-06-01 コメント投稿する ▼
備蓄米制度は価格調整に使えるか?玉木代表が法改正を提言、発言謝罪も
備蓄米制度は時代遅れ?価格調整手段としての明記を提案
国民民主党の玉木雄一郎代表が、政府の備蓄米制度のあり方について疑問を呈し、価格が高騰するような局面でも柔軟に活用できるよう法律に明文化すべきだと訴えた。1日に放送されたテレビ番組で玉木氏は「本来は有事に備える制度のはずが、実態として価格調整の道具になっている」と指摘し、制度の実態と法の文言がかけ離れている現状を問題視した。
現在の制度では、備蓄米は「食糧不足時」に限って放出できる仕組みだが、昨今は価格の急騰時にも実際には対応しており、運用の実態が法律に追いついていない。このため玉木氏は「価格安定のために使うなら、最初からそう書いておいた方が農家にも消費者にも納得される」と述べ、制度の透明性と柔軟性を高める必要性を訴えた。
コメ不足の背景に生産抑制政策 今こそ増産への転換を
玉木氏はまた、近年のコメ価格の高騰について、背景にあるのは長年続けてきた生産抑制政策だと指摘。需要に比べて供給が減少している現状に対し、「もう一度増産の方向にかじを切るべきだ」と主張した。
あわせて、価格が低下した際にも農家が安心して生産を続けられるよう、所得補償制度を整備することが必要だと述べた。市場価格の変動に左右されすぎない制度設計にすることで、農業の持続性を高める狙いがある。
「餌発言」に再度謝罪 真意伝わらず反省の弁
先月28日、玉木氏が国会で「備蓄米は動物の餌になるようなもの」と発言したことが波紋を呼んだ件について、本人はあらためて謝罪の意を表明。「不快な思いをさせた方には本当に申し訳なかった」と語った。
本来は「家畜用に回される備蓄米がある」という現実を説明する意図だったが、「餌として食べさせるのか」という誤解を招いたことに反省の念を示した。
ネットでは共感と批判が交錯
SNSではこの一連の発言に対し、賛否が分かれている。制度改革に賛同する声もある一方、言葉選びへの厳しい意見も目立つ。
「備蓄米の役割を今の時代に合ったものにするのは当然だと思う」
「謝罪してるけど、“餌”って表現はやっぱり配慮に欠けてる」
「農家の立場を考えたら、所得補償の制度化には大賛成」
「米の流通に政治が介入しすぎるのも考えもの」
「こういう正直な反省を口にできる政治家は珍しい」
制度見直しが問われる時 与野党の合意形成が鍵
備蓄米制度の見直しは、単なる農業政策の問題ではなく、物価安定や食料安全保障に直結するテーマだ。物価高が家計を直撃する中、農産物の安定供給は社会全体の課題でもある。
今後は、制度改正の是非をめぐって、与野党間で建設的な議論が求められる。玉木氏の提言がその一歩となるか、注目が集まる。