2026-07-02 コメント投稿する ▼
愛知県2025年度税収が5年ぶり減少、法人税が約788億円落ち込む——自動車産業依存の構造的課題が浮き彫りに
愛知県は2025年度の県税収入見込み額が1兆4555億9300万円となり、前年を約412億円下回ることを発表しました。前年を下回るのは2020年度以来5年ぶりです。主因は法人税の大幅な落ち込みで、賃上げを背景とした自動車関連産業の収益減少により、法人税の見込み額は前年比約788億円減の4953億700万円となっています。一方、個人県民税は定額減税の終了と個人所得の増加で約426億円増となる見通しです。徴収率見込みは99.2%で、約124億円分について滞納整理とキャッシュレス納税の普及で確保を目指します。
2025年度愛知県税収、5年ぶり減少で1兆4555億円の見込み
愛知県は2025年度の県税収入見込み額が1兆4555億9300万円となり、前年を約412億円下回ることを発表しました。
税収見込みが前年を下回るのは2020年度以来5年ぶりです。2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大による経済の落ち込みで税収が大きく減少しましたが、翌2021年度から4年連続で増加傾向が続いていました。
愛知県の税収は法人税、個人県民税、地方消費税の3つが主な柱となっています。愛知県は自動車産業の製造品出荷額が製造業全体の約5割を占め、関連就業者数も約3割にのぼる全国有数の自動車産業集積地です。その構造から、法人税の動向は県税収入全体に大きな影響を与えます。
2021年度から2024年度までの4年間は自動車需要の回復や企業業績の好調を受けて増加基調が続いていましたが、今回は賃上げによる自動車関連産業の収益圧迫がその流れを断ち切った形です。
愛知の税収が自動車産業頼みなのは昔からわかってた。だから産業の多角化が必要だよね
法人税が前年比約788億円減、自動車産業の収益悪化が税収直撃
今回の税収減少の主な要因は法人税の落ち込みです。法人税の見込み額は4953億700万円で、前年を約788億円下回る大幅な減少となりました。
賃上げが進んだことで自動車関連産業を中心とする輸送機械工業の人件費が増加し、企業の収益を圧迫した形となっています。その分だけ企業の利益が圧縮され、法人税収の減少につながりました。
賃上げは労働者にとって本来喜ばしいことですが、その反面で県の税収を支える法人税が大幅に減少するという構造的な課題が浮き彫りとなっています。さらに米国による関税問題なども自動車産業の業績に影響を与えており、今後の法人税収動向が注目されます。
賃上げしたら法人税が減るって、企業は頑張ってるのに自治体財政には逆風なんだな
個人県民税は定額減税の終了で約426億円増、家計への実質負担増が懸念
一方、個人県民税は前年を約426億円上回る3835億4100万円となる見込みです。
増加の主な要因は2つあります。1つ目は「定額減税」の終了です。2024年度に政府が1人あたり所得税3万円・住民税1万円の定額減税を実施した結果、2025年度はその減税措置がなくなった分だけ個人から徴収される税額が増えています。2つ目は個人所得の増加で、賃上げの恩恵を受けた労働者の収入増加により課税ベースが拡大しています。
物価高が続く中で定額減税が終了し個人の税負担が増えることは、実質的な家計への圧迫につながりかねません。一時的な給付型の対応ではなく、国民が求める継続的で恒久的な減税こそが必要だという批判の声も上がっています。
「定額減税が終わったら個人県民税が426億円増えるって、減税って本当に一時的な効果しかないの?」
「物価高で苦しんでる中、定額減税が終わったら税負担が増えるってどういうこと。恒久的な減税をしてほしい」
徴収率99.2%、滞納整理とキャッシュレス化で残り124億円を確保へ
2025年度の徴収率見込みは99.2%で、個人県民税を中心に約124億円分が未徴収となる見込みです。
愛知県では滞納整理の強化に取り組むとともに、コンビニエンスストアでの納税やキャッシュレス納税など、納税者が利用しやすい環境整備を通じて徴収を進める方針を示しています。
愛知県の税収安定に向けては産業の多角化も重要な課題です。現在は自動車産業への依存度が高いため、半導体や航空宇宙など次世代産業の誘致・育成を進め、税収の構造的な安定化を図ることが求められています。2026年度については東海地方全体で税収増加が見込まれており、回復基調への期待も高まっています。
コンビニやキャッシュレスで納税しやすくするのはいい取り組みだと思う
まとめ
- 愛知県2025年度の県税収入見込み額は1兆4555億9300万円で、前年比約412億円減
- 前年を下回るのは2020年度以来5年ぶり
- 主因は法人税の減少:賃上げによる自動車関連産業の収益悪化で前年比約788億円減の4953億700万円
- 個人県民税は定額減税の終了と個人所得の増加で前年比約426億円増の3835億4100万円
- 徴収率見込みは99.2%、個人県民税中心に約124億円が未徴収
- 滞納整理の強化とコンビニ・キャッシュレス納税環境整備で徴収を進める方針
- 自動車産業依存の税収構造に対し、次世代産業の育成による多角化が重要な課題
- 2026年度は東海地方全体で税収回復の見通し