外国資本の土地取得に警鐘、榛葉議員が政府に追及 – ニセコの地価高騰とGATS留保条項問題

2025-05-08 コメント投稿する

外国資本の土地取得に警鐘、榛葉議員が政府に追及 – ニセコの地価高騰とGATS留保条項問題

外国資本による土地取得問題、榛葉議員が政府に対応を迫る


2025年5月、参議院本会議で榛葉賀津也議員(国民民主党)が外国資本による日本国内の土地取得問題を追及した。特に北海道ニセコ町では外国人投資家による土地買収が進み、地元の地価が高騰していることを指摘。政府が現状を十分に把握していないことに強い懸念を示した。

ニセコで進む外国資本の土地取得


ニセコ町は観光地としての魅力から、オーストラリアやシンガポールなど外国の投資家がリゾート開発を進めている。これにより土地価格が急騰し、地元住民が土地を購入しにくくなる問題が発生。榛葉議員はこうした実態を例に挙げ、政府が外国資本による土地取得の状況を把握していないと批判した。

榛葉氏の指摘は、農林水産省が一部地域で外国資本による森林取得を確認していることを根拠としており、「経済安全保障の観点から、政府はニセコのような地域での外国資本の動きを把握すべきだ」と強調した。

政府の現状把握は不十分


政府側の回答によれば、重要土地調査法に基づく調査は実施しているものの、重要土地以外のエリアについては現状把握が進んでいないという。経済安全保障担当政務官は「重要土地以外は網羅的な監視対象ではない」と説明したが、榛葉議員はこれを問題視し、経済安全保障担当省庁が連携し、省庁横断で土地保有の実態を調査すべきだと求めた。

さらに榛葉議員は、1995年のGATS(サービスの貿易に関する一般協定)加盟時に、外国人による土地取得を制限する「留保条項」を設定しなかったことが問題の一因であると指摘。当時、諸外国は留保条項を設けていたにもかかわらず、日本はこの規制を設けず、外国資本が自由に土地を購入できる状況を放置してきたと批判した。

他国の事例と日本の現状


外国資本による土地取得を制限している国は少なくない。たとえば、中国では「外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)」により、外国人の土地購入が制限されている。一方、日本は外国人の土地購入に関する明確な規制を設けておらず、外国資本が自由に日本国内の土地を取得できる状況が続いている。

榛葉議員は、日本もGATSの留保条項を再検討し、外国資本による土地取得を規制すべきだと訴えた。また、経済安全保障担当省庁が連携し、省庁横断で土地取得の実態を把握することが重要だと主張し、政府の対応を促した。

今後の展望


榛葉議員の質疑を通じて、日本における外国資本による土地取得の現状把握が不十分であること、GATSにおける留保条項の欠如が問題であることが明らかになった。政府は省庁横断での対応を強化し、外国資本の土地取得に関する情報収集と規制の検討を進める必要がある。

今後は、政府が外国資本による土地取得の実態を正確に把握し、GATSにおける留保条項の再検討、経済安全保障担当省庁の権限強化を進め、国民の不安を払拭することが求められる。

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2025-05-11 14:06:10(くじら)

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