2025-11-09 コメント投稿する ▼
国民民主党榛葉幹事長が宮崎で街頭演説、ガソリン税廃止成果を強調し市議補選候補擁立を表明
榛葉幹事長は街頭演説で、2025年10月31日に自民、立憲民主、日本維新の会、国民民主、公明、共産の6党で合意したガソリン税暫定税率廃止を大きな政治的成果として位置づけた。 国民民主党は「元祖ガソリン減税政党」として、2021年の衆議院選挙から一貫してガソリン税の暫定税率廃止を訴えてきた。
ガソリン税廃止合意を最大の成果として訴え
榛葉幹事長は街頭演説で、2025年10月31日に自民、立憲民主、日本維新の会、国民民主、公明、共産の6党で合意したガソリン税暫定税率廃止を大きな政治的成果として位置づけた。この合意により、1リットルあたり25.1円の暫定税率が2025年12月31日に廃止され、軽油引取税の暫定税率(17.1円/リットル)も2026年4月1日に廃止されることが決定している。
国民民主党は「元祖ガソリン減税政党」として、2021年の衆議院選挙から一貫してガソリン税の暫定税率廃止を訴えてきた。榛葉幹事長は「暫定であるにもかかわらず50年以上も続いた暫定税率の廃止は、物価高に苦しむ家計、特に車による移動が基本となる地方の住民の暮らしを支える大きな一助となる」と強調した。
暫定税率の廃止により、ガソリン価格は消費税分も含めて実質的に約27.6円/リットル下がる見込みだ。現在支給されている補助金10円/リットルが廃止とともに撤廃されるため、実際の値下げ効果は約17.6円となる。年間の家計負担軽減効果は7000円から1万円程度と試算されており、特に車社会である宮崎県のような地方にとって大きなメリットとなる。
所得税非課税枠の引き上げも公約実現へ
榛葉幹事長はガソリン税廃止と並んで、所得税の非課税枠「年収の壁」の引き上げについても言及した。国民民主党は現行の103万円から178万円への引き上げを目標としており、与党との政策協議の重要テーマとなっている。
この政策は、パートタイム労働者が税負担を避けるために労働時間を調整する「壁」問題の解決を目指すものだ。非課税枠が拡大されれば、より多くの人が働きやすい環境が整い、労働力不足の解消にもつながると期待されている。
榛葉幹事長は「政治がもっと本気になってこの国を動かす」と述べ、国民民主党が与野党の枠を超えて政策実現に取り組む姿勢を強調した。参議院でハング・パーラメント状態となっている現状では、国民民主党のような中間政党の役割がより重要になっている。
宮崎市議補選への候補擁立を表明
榛葉幹事長は街頭演説で、2026年1月18日告示、25日投開票の宮崎市議補選に国民民主党として公認候補を擁立する考えを示した。この補選は欠員1名を補充するもので、党の地方組織強化と党勢拡大の重要な機会と位置づけている。
国民民主党は2024年の衆議院選挙で躍進し、衆議院で32議席、参議院で25議席を確保している。しかし地方議員数はまだ少なく、地方組織の強化が課題となっている。宮崎県では長友慎治衆議院議員が静岡4区選出で活動しているが、地方での基盤拡大が急務の状況だ。
榛葉幹事長は演説後の報道陣の取材で、次期衆院選に向けた野党共闘について「県連ごとに様々な歴史や親和性がある。(共闘)態勢の取り方は県連代表の長友さんに全て任せたい」と述べた。地方の実情に応じた柔軟な選挙戦略を採用する方針を示している。
「ガソリンが安くなるのは本当にありがたい。宮崎は車がないと生活できない」
「国民民主党の政策は現実的で分かりやすい。応援したい」
「年収の壁も上がれば、パートで働きやすくなる」
「地方の声を国政に届けてくれる政党として期待している」
「野党も対立ばかりでなく、政策実現を目指してほしい」
地方重視の政策アピールで支持拡大狙う
国民民主党は「対決より解決」をスローガンに掲げ、与野党の枠を超えた政策実現を目指している。榛葉幹事長の宮崎訪問は、こうした党の姿勢を地方にアピールする重要な機会となった。
特にガソリン税の暫定税率廃止は、車社会である地方にとって切実な問題だ。公共交通機関が限られている地方では、ガソリン価格の上昇が直接的に生活コストの増加につながる。国民民主党はこうした地方の実情に寄り添った政策を前面に押し出すことで、支持基盤の拡大を図っている。
また、年収の壁の引き上げについても、地方の労働力不足解消につながる政策として注目されている。特に介護や小売業など人手不足が深刻な業界では、パートタイム労働者がより長時間働けるようになることで、サービスの質向上や事業継続に大きなメリットがある。
榛葉幹事長は57歳で、国民民主党結党以来一度も交代することなく幹事長を務めている。玉木雄一郎代表との蜜月関係でも知られ、党内では「玉木が太陽なら榛葉は月」と評されるほどの信頼関係を築いている。こうした安定した党内基盤を背景に、全国各地での党勢拡大活動を精力的に展開している。
国民民主党は来年の参議院選挙に向けても、地方での組織強化と候補者発掘を急いでいる。宮崎県での活動強化は、九州地域全体での党勢拡大戦略の一環として重要な意味を持っている。榛葉幹事長の今回の訪問が、どの程度の効果を上げるかが注目される。