2025-04-25 コメント投稿する ▼
石丸伸二氏「テレビ全滅時代が来る」 再生の道YouTube戦略で65歳以上の支持層を分析
都議選・参院選に向けた陣容を発表
地域政党「再生の道」代表の石丸伸二氏(42)は4月25日、東京都内で記者会見を行い、6月13日告示・22日投開票の東京都議選に36選挙区45人を擁立する方針を発表した。また、7月の参院選にも比例区9人、東京選挙区1人の計10人を立てる予定だと明らかにした。
都議選候補者は全国から公募され、1128人の応募者の中から3次選考を経て48人が合格。うち辞退者などを除いた45人が最終的な立候補予定者となった。選考過程はYouTubeで全て公開され、透明性の高いプロセスをアピールしている。
政治系動画として異例の再生数
石丸氏は、選考過程を記録した計50本のYouTube動画について、総再生回数が585万回に達したと報告。「1本あたり平均11万7000回。政治コンテンツとしてアベレージ10万回超えは快挙」と自信をのぞかせた。
ただ、都道府県別の視聴者割合を見ると、東京都からの視聴は全体の22%にとどまり、都内の1選挙区あたりに換算すると「わずか500回程度」という厳しい現実も指摘。「ネットメディアだけで社会を動かすのは難しい。マスメディアの影響力を改めて痛感した」と述べた。
65歳以上の視聴者が3割 高齢層の変化を実感
さらに注目されたのは視聴者の年齢層の分析だ。石丸氏によると、YouTube視聴者のうち65歳以上が約3割を占めているという。
「若者中心で選挙を勝てるとは最初から思っていなかった。人口構成上、マジョリティは自分より上の世代」と述べ、高齢者層のネット利用拡大をポジティブに捉えた。
記者団から「オールドメディア世代がネットに移行しているのではないか」と問われると、石丸氏は「いよいよマスメディアの終わりの予兆を感じる」と応じた。
「テレビ全滅」の未来を予測
石丸氏は、現在の高齢者がYouTubeに親しみつつある現状を指摘し、「日中にテレビを見て過ごす高齢者も減ってきている。生活スタイル自体がネット寄りになっている」と分析。「さらに高齢者は確実に世代交代していく。そうすると、テレビを見る人は将来的に全滅すると思う」とまで言い切った。
「小さな変化に見えるが、将来は極めて大きな地殻変動を起こす。その分岐点に今立っていると強く感じる」と述べ、ネットメディア中心の社会到来に自信を示した。
再生の道と石丸氏の背景
石丸伸二氏は、元広島県安芸高田市長。地方政治改革で注目を集め、独自の情報発信力と行動力を武器に、国政レベルでの挑戦を目指している。今回設立した地域政党「再生の道」は、既存政党に依存しない草の根型の政治運動を志向し、若手から中堅世代まで幅広い候補者を擁立している。
YouTube戦略に積極的に取り組んでいる点でも異色の存在であり、今回の発表は単なる都議選・参院選の陣容発表にとどまらず、マスメディアからネットへの主導権移行という時代の潮目を示唆するものとなった。