2025-07-02 コメント投稿する ▼
斎藤兵庫県知事が会見「SNSも選挙も法令順守を」参院選と2馬力問題に言及
斎藤兵庫県知事が会見 参院選と2馬力選挙問題、SNSの誤情報拡散に「法令順守を」
不妊治療支援で新条例施行 「安心できる環境を」
7月2日、兵庫県の斎藤元彦知事が定例記者会見を開き、翌3日に公示される参議院選挙やSNS上の誤情報、いわゆる「2馬力選挙」の問題などについて記者の質問に答えた。会見の冒頭で斎藤知事は、7月1日から施行された「不妊治療支援条例」について言及。県として不妊治療を受けやすい環境の整備に注力する考えを示した。
この条例は、不妊症や不育症への支援を充実させるためのもので、仕事と治療の両立支援や経済的負担の軽減、相談体制の強化など、4つの基本理念に基づいている。知事は「支援の機運を高めることが重要。安心して治療を受けられる社会にしたい」と力を込めた。
参院選「物価高が争点」 投票率向上を呼びかけ
続く質疑応答では、3日に公示される参院選について質問が集中。兵庫選挙区は全国的にも注目される激戦区となっており、物価高やエネルギー対策、子育て支援などが争点となっている。
斎藤知事は「今回は物価高対策が大きな焦点になる」と指摘。その上で、「県民の皆さんにとって、主権者として一票を投じることが非常に重要。ぜひ投票に行ってほしい」と呼びかけた。
また、選挙活動における情報発信手段としてSNSの活用が主流となる中で、誤情報や違法な運用の懸念についても質問が出た。知事は「SNSは候補者の政策発信の重要なツール。適切に活用してもらいたい。各候補者が法令の趣旨にのっとって活動することが何より大事」と強調した。
「知事が冷静にルールを求めてて安心した」
「SNSでの誹謗中傷とか、ちゃんと警戒してほしい」
「主権者として投票しようって言葉、響いた」
「ネットの自由と選挙の公正のバランスが大事だよね」
「物価高対策を地方行政が言及するの、すごく重要」
「2馬力選挙」の違法性に含み 法令順守を求める
話題となっている「2馬力選挙」についても質問が及んだ。2馬力選挙とは、夫婦や親子、組織内の候補者などが互いを応援し合う形で実質的に“二人三脚”で戦う選挙戦略を指し、公職選挙法上の公平性や利益供与の観点から問題視されることもある。
斎藤知事は、明言こそ避けながらも、「各候補者が法令にのっとって立候補し、政策や主張を述べて有権者の判断を仰ぐのが大原則。その部分をしっかり守ることが大切」と述べ、不適切な選挙手法への警戒感をにじませた。
立花孝志氏の発信に対し、県として削除要請
記者からは、「NHK党」党首の立花孝志氏がSNS上で個人の私的情報を再び拡散している件について、県としての対応を問う声も上がった。
知事は、「SNSでの発信は、個人を含めて表現の自由という問題がある。ただ、今回のようなケースでは、法律に基づいて県として削除の申し入れを行っている」と明言。さらに「担当部局が引き続き状況を把握し、必要な対応をとっていくことが大切」と述べ、組織的対応を示唆した。
今回の問題は、ネット空間での人権侵害と自治体の対応の限界が問われる事例でもあり、国レベルでの法整備を求める声もある。
「ああいう行為が許されないって、ちゃんと言ってくれて安心」
「削除要請してたんだ。県もしっかり動いてるな」
「SNSが表現の自由の場だとしても、限度がある」
「自治体だけじゃなく国も動かないと」
「何でも“自由”の名のもとにやっていいわけじゃない」
「表現の自由」と「公正な選挙」どう守るか
SNSが選挙戦に不可欠となる一方で、その発信力の強さゆえに、誤情報の拡散や個人攻撃が横行しやすい環境にもなっている。公選法上のルールだけでなく、倫理観や常識も問われる時代だ。
斎藤知事の会見は、法令順守と投票の重要性、そしてSNS時代の選挙に求められる新たなルール作りへの課題を改めて浮き彫りにした。表現の自由は民主主義の根幹だが、他人の権利や公正な選挙環境とどうバランスを取るかが、これからの社会に問われている。