2025-06-03 コメント投稿する ▼
辰巳議員、核融合投資に疑義「気候危機に間に合わない夢に税金注ぐべきでない」
辰巳議員、核融合投資に強く疑義 「気候危機に間に合わない技術に国費は適切か」
衆議院原子力問題調査特別委員会で6月3日、日本共産党の辰巳孝太郎議員が、政府が進める核融合開発への投資について、鋭い疑問を呈した。辰巳氏は、核融合の実用化が2030年代以降とされる一方で、気候危機への対応は2030年までに成果を出す必要があるという国際的合意と、政府の時間軸が完全に食い違っていると指摘。「今、そこに多額の資金を投じることが果たして妥当なのか」と委員会で問いただした。
「夢」の名のもとに進む予算投入にブレーキを
辰巳氏の発言は、核融合に対する過剰な期待と投資が、現実の気候政策の優先順位を曖昧にしていることへの懸念に満ちていた。辰巳氏は「技術的な不確実性、莫大なコスト、そして時間の制約を考えれば、今、国費をつぎ込むべきは再生可能エネルギーなど即効性のある手段だ」と主張した。
委員会では、参考人として出席した大島堅一・龍谷大学教授が、国際核融合実験炉(ITER)の運転開始が9年も延期された事実を取り上げ、「『夢がある』という言葉だけで予算を拡大するのは、国家の責任ある姿勢とは言えない」と述べた。
また、長崎大学の鈴木達治郎教授も、「今の核融合研究の段階は、政策として推進するには時期尚早。投資判断には厳格な評価体制が不可欠」と応じ、辰巳氏の主張を後押しした。
核融合は「未来の話」、今必要なのは即効性
辰巳氏は、核融合に対する国の姿勢について「研究を否定しているわけではない」と前置きしつつも、「エネルギー政策の柱に据えるには、あまりにも不確定要素が多い」と明言。核融合が実用段階に至るまでの間に、地球温暖化は取り返しのつかないレベルに進行する可能性があるとし、「その時に『間に合いませんでした』では済まされない」と政府に再考を促した。
また、委員会後の会見では「再エネや省エネこそが即効性のある気候政策。夢を語るのは結構だが、まずは足元の現実を見るべきだ」と語った。
SNSでも辰巳氏の発言に共感の声
「辰巳議員の指摘、まさにその通り。核融合ってすごい技術だけど、間に合わなければ意味がない」
「気候変動の危機感をちゃんと持ってる政治家って、意外と少ない。辰巳さんの姿勢は信用できる」
「『夢』に税金を注ぎ込む前に、今困ってる人を助けて」
「核融合に期待はしてるけど、2030年代に間に合うって話、どう考えても無理筋」
「技術オタクが政治をやるとこうなる。辰巳議員の冷静な指摘は重要だと思う」
* 辰巳孝太郎議員が、核融合への公的投資に疑問を呈した。
* 技術の実用化時期と気候危機への対応タイムラインが矛盾していると指摘。
* 大島堅一教授・鈴木達治郎教授も「国策としての投資は慎重に」と応じた。
* SNSでは辰巳議員の発言に賛同の声が相次いだ。
辰巳氏の主張は、未来を見据えた投資の在り方を問うものだった。「夢の技術」が語られる時こそ、現実の政策判断には慎重さが求められる。国会の場でその論点が深められたことは、エネルギー政策の健全性を保つ上で大きな意味を持つ。